識字率の低い労働者に適切な医療を –ドバイで生まれた“イラスト型処方箋”
Case: Rx Prescription Stickers
UAE・ドバイには、周辺の農村部から集まったブルーカラーの労働者が約75万人いますが、その大半は低い識字率のため、都心部で生活するための様々な理解が限られています。これは医療に関しても同様で、薬の処方箋が読めないことによる、薬の過剰摂取のリスクがありました。
そんな中ドバイの医療を管轄する組織・Dubai Health Authorityは、簡単な記号によって薬の飲み方がわかるビジュアルを開発。ステッカーにして、薬に貼り付けることにしました。
まず、薬の種類を分類する記号がこちらです。
さらに以下は朝食・昼食・夕食を表したもの。どの食事のタイミングで薬を飲めばよいかが直感的にわかるようになっています。
そして“矢印の向き”で食前・食後を表現。
また、“棒の数”で服用する日数を表します。
これらを合わせて、“処方箋ステッカー”はこのような図柄となっています。
薬に貼り付けられたこのステッカーの中の“記号に薬剤師が丸印をすること”で、患者は「何の薬をいつ何日間服用すれば良いか」がわかるというわけです。
ドバイで採用されたこのステッカーは、今後UAE全域へと広げたり、国際的な医療カンファレンスでの発表も構想しているといいます。近い将来、世界で“当たり前の記号”になっていく可能性もあるかもしれませんね。
2