「カナダで学ぶ」から「カナダを学ぶ」へ CBIEの留学プロモーション戦略
カナダの国際教育団体Canadian Bureau for International Education(CBIE)が、海外からの留学生誘致を目的とした新しいキャンペーン「Learn Canadian」を公開しました。
ヨーロッパ・中東・アジア・中南米などの若者に向けて、「カナダで学ぶこと」の魅力を伝えるグローバルプロモーションです。
CMは、ある学生が実家に留守電メッセージを残すシーンから始まります。
「最近すごく忙しいけど、たくさんのことを学んでいる」ーーそんな言葉とともに映し出されるのは、カナダの雄大な自然、多文化が共存する街の風景、学生たちの交流など。派手な演出ではなく、留学生の日常の体験を切り取ることで、カナダで学ぶ魅力を自然に伝える構成になっています。
注目したいのは、「Learn Canadian」という言葉の選び方です。留学プロモーションでは「Study in Canada(カナダで学ぶ)」という表現が一般的ですが、今回はあえて“カナダを学ぶ”という言葉を採用しています。
単なる留学先ではなく、多文化社会やオープンな価値観といった“カナダらしさ”そのものを学べる場所として伝えるブランドメッセージといえるでしょう。

この施策が公開されたタイミングも興味深い点です。近年カナダでは、住宅不足などの社会問題を背景に留学生数の上限を設ける政策が導入され、留学ビザの取得が以前より厳しくなっています。
政府は2024年に新規留学許可証(study permit)を約35%削減し、2025年にはさらに10%削減する方針を打ち出しています。
一見すると矛盾しているようにも見えますが、背景には「量より質」という方針があると捉えられます。単に留学生数を増やすのではなく、カナダの価値観や教育環境に共感する学生に来てもらいたいという狙いがあるようです。
「Learn Canadian」は、教育プロモーションという枠を超え、国そのもののブランドを発信する取り組みともいえるでしょう。
その他のブランディング事例についてはこちら
https://predge.jp/search/post?genre=27
会員登録、メルマガの受信設定はこちら
https://predge.jp/
記事をブックマークする
記事をブックマーク済み
0