若者の日常に寄り添うストーリーで啓発 シャボン玉石けんの縦型ショートドラマ
無添加石けんのパイオニアであるシャボン玉石けん株式会社は、若年層における香害や化学物質過敏症への理解を広げるため、同社初の縦型ショートドラマ「『エール』香害を知ってください」(全2話)を2025年10月16日(木)YouTube・Instagram・TikTokで公開。
高校の部活動を舞台に、香料による不調や他者への思いやりを描き、“香りのない心地よい暮らし”という選択肢を提示しています。
香りの問題を青春ドラマで描く
作品のテーマは、運動後に使う制汗剤や共有タオル・ユニフォームに残る柔軟剤の香りなど、学生の日常にある“香りの問題”。高校生から実際に寄せられた声をもとに脚本を構成し、リアルな視点で描かれています。
監督は、是枝裕和監督率いるクリエイター集団「分福」に所属する多賀公英氏。ティーンズドラマに定評があるという多賀氏の演出により、香害や化学物質過敏症といったテーマを共感とともに伝える作品となりました。
物語は、高校バスケットボール部のマネージャー・りこと、エース部員の秀介を中心に描かれます。体調不良が続く秀介が、その原因が柔軟剤の香りによる反応だったことに気づくエピソードを通じ、「香りが誰かを苦しめることもある」というメッセージを届けます。
社会課題を“自分ごと”として伝える
シャボン玉石けんは、香料・着色料・酸化防止剤・合成界面活性剤を一切使用しない無添加・無香料製品にこだわり続けてきました。新聞広告や意識調査を通じて香害問題の啓発にも取り組んでおり、2025年度の調査では、香料による不快感・体調不良の経験者が増加傾向にあることが分かっているといいます。とくに柔軟剤の香りについて「他人の香りを苦手と感じた」という回答者が約半数に達しているそうです。
こうした現状を踏まえ、同社はショートドラマという若者に身近な手段を採用、Z世代への接点を拡大を試みます。

ブランド理念を発信
「無香料・無添加という選択が、自分にも他人にもやさしい暮らしにつながる」という前向きなメッセージを発信し、快適さと周囲への配慮を両立するライフスタイル提案として、ブランド理念をストーリーで表現したこのショートドラマ。
無香料製品を選ぶことを「心地よく、自分らしい」ものとして描き、従来の啓発的な表現から脱却。青春ドラマの情緒を通して、共感を自然に引き出せそうとします。社会的テーマを日常視点で伝える本施策は、より多くの人が“香りのない心地よさ”を意識させるきっかけを生み出すことでしょう。
その他のブランディング事例についてはこちら
https://predge.jp/search/post?genre=27
会員登録、メルマガの受信設定はこちら
https://predge.jp/
記事をブックマークする
記事をブックマーク済み
0