昭和100年をフックに、レトロな世界観で集客する10の事例
2025年は昭和に換算すると昭和100年。それを契機に、昨今のレトロ回帰の風潮と相まって「昭和100年」をフックにした施策がさまざまな業界で展開されています。
今回はその前半戦として、1月から5月に実施された施策を10事例まとめてお届けします。
1. 2025年は「昭和100年」! ホテルニューアカオが昭和に没入できるコンテンツを開催
株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメントが運営する静岡県熱海市のホテルニューアカオでは、2025年に数え年で昭和100年を迎えます。そんな節目の年を記念して、「昭和100年 新しく、懐かしい。世代を超えて、今。」をコンセプトに、2025年1月1日(水)より1年を通して昭和100年を祝うさまざまなイベントを開催しています。
昭和100年の幕開けを祝い、2025年1月1日(水・祝)から3日(金)まで、ニューアカオ開業初期から2018年ごろまで毎夜開催されていた伝統の餅つき大会を復活させ、3日間限定で毎夜餅つき大会を実施しました。また、甘酒のふるまいや、お正月ならではの書初め、コマ回し、けん玉などの遊びが楽しめる「おこさまひろば」、落語や日本の古典手品をもとにしたマジックショーなどを実施。
そして、6月29日(日)から7月27日(日)にかけては「昭和100年祭」を開催。昭和歌謡大会やディスコ、クラシックカーパレードなど、昭和の世界に没入できるイベントが展開されます。
さらに、熱海に古くから伝わる伝説をモチーフにした「二龍」の巨大モザイク画を制作。最大4万人の手つなぎ写真(最大2万枚)をデジタル解析によって配置し、巨大アートに仕上げました。地域全体の一体感を生むと同時に、ホテルが「世代をつなぐ場」としての役割を果たしました。
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2. “昭和100年”の節目に復刻「きょろちゃん」令和らしいSNSフォトコンテストCP実施
タイガー魔法瓶株式会社は、昭和、平成、令和と、時代を超えて各世代に愛され続けてきた氷削り器「きょろちゃん」を“昭和100年”にあたる今年、復刻しました。2025年6月23日(月)より発売されます。
初代「きょろちゃん」は、1976年に「ハンドルまわせばお目目がくるくる」というキャッチコピーで発売。1977年に2代目、1978年に3代目とデザインを刷新してきました。今回は、その中でも最も人気を博した3代目を復刻。2016年から3年にわたって復刻されていますが、今回は2018年以来7年ぶりとなり令和では初めての復刻となります。
昭和の懐かしい夏を思い出す存在だった愛らしい「きょろちゃん」が、家族や友人との団らんを令和の夏もさらに楽しく盛り上げます。そんな発売を記念して、「おかえり、きょろちゃん」SNSフォトコンテストキャンペーンが4月2日(水)より開始されました。
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3. ウテナ モイスチャー、昭和レトロな広告でブランドの魅力を再発信
「昭和100年」の節目に、株式会社ウテナは自然派スキンケアブランド「ウテナ モイスチャー」の広告キャンペーンを展開しています。1983年に誕生した同ブランドは40年以上愛され続けるロングセラーであり、今回はその歴史的価値を“昭和レトロ”の演出によって現代的に再発信する取り組みです。
キャンペーンの中核をなすのは、昭和中期の絵看板を再現した広告ビジュアル。昭和らしいヘアスタイルと水着姿の阪田マリンさんが油絵タッチで描かれたデザインは、当時の看板広告を思わせるノスタルジックな世界観を見事に再現しています。(本ビジュアル広告は、東京ではJR山手線の28駅にて2025年4月28日(月)から2025年5月11日(日)まで、大阪ではOsaka Metroの梅田、心斎橋、なんば、西梅田の4駅で2025年5月1日(木)から2025年5月30日(金)まで展開されました)
キャッチコピーには「波に乗らないのが、今っぽい。」という逆説的なメッセージが添えられ、流行を追いすぎないウテナ モイスチャーの“変わらぬ美しさ”を象徴するものとなっています。
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4. 高輪エリアのプリンスホテル、昭和ノスタルジーに浸る時間旅行 時代を超えて華やぎを纏う「昭和100年記念企画」を開催
ザ・プリンス さくらタワー東京、グランドプリンスホテル高輪、グランドプリンスホテル新高輪は、昭和とともに歩んできた当ホテルだからこそ叶う、懐かしくも新しい、昭和の魅力を味わう「昭和100年記念企画」を2025年5月より順次展開しています。
多くのVIPにも愛されたスイートルームを舞台におくるコンセプトルームでは、昭和を彷彿とさせるホーロー看板などの懐かしいデザインや、レコードプレーヤー・スマートボールなどの昭和を代表するアイテムを数多く取り入れ、あの頃のロマンに浸る体験が可能。また、定員2名の本スイートルームと向かいのお部屋をセットで利用できるプランもあり、家族や友人と、昭和期に流行したゲームを夢中で楽しむ時間を過ごすことができます。
レストランでは、懐かしい情景が蘇る昭和レトロなグルメを提供し、思い出話に花を咲かせるひとときを過ごせます。さらに、昭和を代表する建築家 村野藤吾氏が昭和60年(1985年)に手掛けた「茶寮 惠庵」をバーチャルツアーで巡るコンテンツを展開。オンライン上でまるでその場にいるかのような没入体験を堪能することができます。
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5. 新緑に包まれた美術館で、モネの《睡蓮》と民藝の名品をたのしむ
京都・大山崎にあるアサヒグループ大山崎山荘美術館は、天王山の麓に位置する美術館です。本館は関西の実業家であった加賀正太郎(1888-1954)の別荘として、大正から昭和にかけ建設された英国風の洋館「大山崎山荘」。
約5,500坪の庭園には、数多くの植物が配され、春の桜や秋の紅葉など、四季折々の風景が広がります。5月頃からは眩しい新緑のなか、庭園の池ではさまざまな色の睡蓮が開花し始めます。新館「地中の宝石箱」(地中館)には、常設展示されているクロード・モネの描いた《睡蓮》があり、美術館で心満たされるひとときを過ごせます。
さらに、2025年4月19日(土)から7月6日(日)まで、企画展「つながる民藝 縁ぐるり ー山本爲三郎コレクションより」を開催。1920年代に思想家の柳宗悦(1889-1961)らを中心にはじまった民藝運動は、地域や国境、職業や世代を越えた人々の多様な繋がりを生みだしました。そのなかのひとり、朝日麦酒(現アサヒグループホールディングス)株式会社の初代社長をつとめた山本爲三郎(1893-1966)は、民藝運動を草創期から支えた人物として知られます。山本のもとに集まった品々は現在、山本爲三郎コレクションとして所蔵され、「民藝」という言葉の誕生から100年を迎えた今なお、褪せることのない魅力を放っています。
今回の展示では、この山本コレクションから9人の作家(濱田庄司、バーナード・リーチ、富本憲吉、芹沢銈介、棟方志功、河井寬次郎、黒田辰秋、青田五良、エセル・メーレ)に焦点を当てます。各々の作品とエピソードから、彼らの関係を一つの円環のように浮かび上がらせることで、9人それぞれの関係性や意外な共通点、さらにはこの円環に派生する人々の繋がりを浮かび上がらせています。
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6. 世代を超えて受け継ぐプリンス伝統の味「昭和100年記念メニュー」のご提供を開始 全国各地33施設・64レストランで期間限定販売
株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイドは、「昭和100年」となる2025年に「昭和100年記念メニュー」を提供しています。このメニューは、昭和の時代より全国各地の運営施設で多く愛され、アンケートでも人気の高かったレストランメニューを再び取り入れたものです。
昭和の時代よりお客さまの行動と感動を創り続けてきた西武グループでは、「昭和100年」という節目に昭和を顧み、世代を超えて昭和の魅力を伝え、ほほえみを提供するため、昭和100年事業を展開中です。
今回の「昭和100年記念メニュー」では、昭和の時代に家族や友人と西武プリンスホテルズ&リゾーツで過ごした際の懐かしい思い出を食事の面からもアプローチ。当時の人気メニューをシェフが代々継承してきた技術と現代の食材で再現し、幅広い世代の方に楽しみんでもらいたいという想いから実施されています。
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7. スパリゾートハワイアンズ創業60周年・昭和100年記念企画「懐かしフォトスポット&SNS投稿キャンペーン」
常磐興産株式会社が運営する福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズは、1966年(昭和41年)1月15日に開業し、2026年に創業60周年を迎えます。これを記念して、2025年1月15日(水)より、特別イベントやキャンペーンを展開する「ハワイアンズ還暦祭」を開催しています。
この「ハワイアンズ還暦祭」の一環として、また「昭和100年」にあたる2025年を記念し、原点である「常磐ハワイアンセンター」開業当時を振り返る企画を実施。昭和の面影あふれる懐かしい施設やアトラクションを、施設内にフォトスポットとして再現しています。
今回再現されるのは、開業当時の外観やプールをはじめ、開放感あふれる露天風呂「ナイアガラ風呂」、当時“東洋一豪華な風呂”と称された総工費1.5億円(現在の価値で約7億円)の「金風呂」、そして初の新アトラクションとして登場した「海底劇場」などの計6箇所。いずれも当時の施設があった場所に再現パネルを設置し、来場者が写真を撮りながら昭和の記憶をたどれる演出となっています。
あわせて、SNS投稿キャンペーンも同時開催。かつて訪れた人も、初めての人も、懐かしくて新しい“ハワイアンズの昭和”にふれることができる、またとない機会となっています。
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8. 昭和のキャバレーが令和に蘇る新感覚レビューショー「グラン座ブロードウェイ」開幕!
株式会社浜倉的商店製作所は、フードエンターテインメントレジャービル「グランハマー」内にある 3階「座・グラン東京」にて、2025年5月12日(月)より新感覚の常設レビューショー「グラン座ブロードウェイ」を開幕しました。
今回の公演は、「昭和キャバレーの世界観」を現代の技術とセンスで再構築した、ライブエンターテインメントショー。歌、ダンス、パフォーマンスを組み合わせた華やかでダイナミックなステージは、幅広い世代の方に楽しんでもらえるものです。
初日に幕を開ける「BROADWAY RHAPSODY(ブロードウェイ・ラプソディ)」の演出・振付を手がけるのは、国内外で高い評価を受ける演出家・振付師のSHOJIN(ショージン)氏。舞台となる「座・グラン東京」は、大型LEDビジョンに囲まれたどこか懐かしく豪華なステージが魅力のひとつです。これまで一般の飲食店では体験することができなかった臨場感たっぷりのエンターテインメントショーを楽しむことができます。
「グランハマー」は横丁、エンターテインメント、おもてなし、レジャー&リラクゼーション、日本文化からなる5つのエリアコンセプトに基づいて構成。「食べる・観る・遊ぶ・癒す」といったさまざまな楽しみ方ができる空間となっています。
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9. 活気あふれる大阪にてニュートロな「瓶コーク」でカンパイしよう!「瓶コーク横丁」が大阪・梅田で開催
コカ・コーラシステムは、2025年4月25日(金)から大阪・梅田の“お初天神裏参道”とコラボレーションし、「瓶コーク横丁」を開催しています。大阪・梅田の雰囲気を「コカ・コーラ」らしく表現したネオンのモニュメントや赤提灯を施し、「コカ・コーラ」一色の横丁でお迎え。開催を皮切りに、瓶に入った「コカ・コーラ」の「瓶コーク」を、お初天神裏参道の全店舗にて販売もしています。「コカ・コーラ」は、“令和のカンパイを変える”をモットーに、すべての料飲店にて「瓶コーク」でカンパイができる未来を目指し、全国へ広めていくとしています。
お初天神裏参道の小道には、大阪・梅田の街並みに映えるオリジナルのネオンのモニュメントや赤提灯を施し、大阪・梅田ならではの雰囲気を醸し出します。さらに、お店に入ると、赤提灯や真っ赤な「瓶コーク横丁」ポスターでお出迎え。各店舗のオススメメニューと「コカ・コーラ」のペアリングを描いたユニークなポスターも掲示し、味のある「瓶コーク横丁」を演出しています。
イベント期間中に店舗で「瓶コーク」を注文すると、最もおいしく飲む方法である「パーフェクトサーブ」で提供。氷の入った冷たいグラスに「瓶コーク」を注いで「コカ・コーラ」の爽快感や味わいが楽しめるようになっています。また、各店舗自慢のチキンメニューと「瓶コーク」のセットメニューも一部店舗限定で提供。「コカ・コーラ」の爽快感をより一層引き立てる“コチる”のマリアージュが堪能できる機会となっています。
さらに、お初天神裏参道の一部店舗で、「瓶コーク」を使用した“お初天神裏参道限定オリジナルドリンク”も提供。「瓶コーク」誕生から110年を迎え、時代を超えて愛され続ける「コカ・コーラ」が提供する、楽しく前向きなニュートロの世界観となっています。
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10. 1970年大阪万博で爆発的大ヒット! 当時の味わいとパッケージをアレンジ・再現した「UCCコーヒーミルク入り 缶250g」を数量限定で発売
UCC上島珈琲株式会社は、1969年に発売した、世界初の缶コーヒー「UCC コーヒーミルク入り(当時の製品名)」の発売当時の味わい、パッケージデザインをアレンジして再現し、2025年4月7日(月)から「UCC コーヒーミルク入り 缶250g」(以下、復刻缶)を数量限定で発売しています。
昭和100年にあたる2025年を迎え、UCCでは1970年の大阪万博で大ヒットした“初代缶”の味わいをアレンジした復刻缶を数量限定で発売。当時のレシピを参考に、昔ながらの、しっかりとした甘さ・コーヒー感のある味わいに仕上げています。またパッケージデザインも、1969年から1978年の8年間親しまれた懐かしの初代パッケージを再現しています。
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昭和100年をフックにレトロな世界観で集客する10事例まとめ
いかがだったでしょうか。昭和100周年をフックに、さまざまなアプローチをする施策が集まりました。
新しさだけではなく、昭和レトロブームを背景にその良さを前面に押し出した施策がさまざまに出揃いました。
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