深夜まで営業していることを伝えたミニマリストな社会派OOH
屋台ビジネスが盛んな南米・パラグアイにおいて、ナイトライフを満喫する若者たちの多くは最終的に屋台で夜食を食べてから家に帰ります。パーティーの始まりと終わりはどちらも屋台で過ごす人もいて、その存在はもはやある種の社会インフラと言っても過言ではないのかもしれません。
ただ、残念ながらそんな屋台の多くは24時間営業ではなく、深夜0時を超えると店じまいをしはじめ1日の終わりを迎えます。夜が深まり街の明かりが消えていく中、道行く喧騒を支えていた屋台のオーナーたちが手にするのは自分たちの料理ではなくバーガーキングのハンバーガーだった……という少しエモーショナルでありながらも社会派なOOHが公開されました。
複数公開されたクリエイティブはどれもミニマルな構成になっていて、夜更けの時間帯と右下には“We’re open late(私たちは遅くまで営業しています)”というシンプルなキャッチコピーが書かれています。シャッターが閉まった街の中でポツンと佇む屋台の中で、オーナーたちがおもむろにハンバーガーを頬張る様子はまるで戦の後のような静けさを帯びており、スチール素材であるにもかかわらずその哀愁が漂ってくるようです。
多くの若者に愛される屋台を運営する人たちのささやかな楽しみとして自社をポジショニングすることで、現地のカルチャーとは切っても切り離せない存在であることをしっかりと描きつつ、深夜まで営業しているというメッセージもしっかりと表現することに成功しているOOHでした。
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