YouTubeに初めて投稿された動画を使ったハッとする啓蒙CM
World Animal Protection(世界動物保護協会、以下WAP)は、ロンドンに本拠地を構える動物保護を目的とした世界的なNPOです。そんなWAPの存在意義を啓蒙するために彼らが着目したのは、2005年4月23日にネット上に投稿された“ある動画”。
世界中のあらゆるメディアのあり方を再定義するきっかけとなった革新的なその動画に登場する動物にフォーカスすることで、WAPが訴え続けている動物保護の重要性を力強く訴求しました。
その“ある動画”とは、今となっては世界的なプラットフォームに成長したYouTube上に初めて投稿された「Me at the Zoo」。YouTubeの共同創業者の1人であるJawed Karim氏が投稿した動物園の様子を映した何の変哲もないその動画で見切れる象を主人公にし、彼ら目線でこの20年を振り返っているのです。
「あなたはもうここにはいないけれど、私はまだこの動物園に囚われています。世界が目まぐるしく変わったこの20年もの間、私はずっとここにいました。自由を知ることなく、ここで命を終えました」というナレーションが流れ、一気に動画の空気が変わります。
私たち人間は気軽に訪れることができる動物園も、彼らにとっては檻そのもの。ちょっとした非日常を味わうために向かう場所が、檻の向こうにいる動物たちにとっては人生そのもの……そんな悲痛なメッセージをインターネットの歴史を変えた一つの動画を通じて訴えたのです。
生成AIを活用することでドラマチックな演出を施すことに成功したこの施策は、低予算ながらもアイデアと文脈を上手く使うことで強烈なインパクトを与えることに成功したと言えるでしょう。
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