ラッピングバスを使った新たな広告アイデア7選

ラッピングバスといえばルート広告の定番手法ではありますが、施策における体験価値を持たせることへの高まりを受けて、以前よりも積極的な活用がされているようです。

今回は、そんなラッピングバスを使った新たな広告・PR施策アイデア7選をまとめてお届けします。

1.都営バス100周年記念!銭湯のススメ2024~都営バスでめぐる編~

都営バスは、関東大震災を契機として1924年1月18日に乗合自動車営業を開始し、2024年1月18日で100周年を迎えました。

そして同じく関東大震災をきっかけに、現在の豪華で堅牢な宮造り様式で建築することが定番となった東京の銭湯。ともに都民の生活を支えてきた都営バスと東京の銭湯が連携して「銭湯のススメ2024~都営バスでめぐる編~」を2024年2月6日(火)の「ふろの日」から3月22日(金)まで実施しました。

今回の企画は、株式会社ビームスが日本の魅力を発信するBEAMS JAPANと、牛乳石鹸共進社株式会社が町の銭湯の楽しみ方を発信するプロジェクト「銭湯のススメ」に、都営交通が特別参画し、「銭湯のススメ2024〜都営バスでめぐる編〜」としてさまざまなコンテンツを展開したものです。

都内約440軒の銭湯のうち12か所めぐると、先着で4,000名にオリジナルソックスをプレゼントするほか、都営バス一日乗車券か都営交通一日乗車券「都営まるごときっぷ」を一部の対象銭湯で提示すると、先着でオリジナルステッカーもプレゼントされるというもの。

さらに、期間中は、都バスのマスコットキャラクター「みんくる」がかわいらしく描かれた、特別ラッピングバス「銭湯のススメ号」が都01系統(渋谷駅前〜六本木駅前〜新橋駅前)を走りました。

ラッピングバスは、BEAMS JAPANプロデュースにより、特別に車内も今回の企画に合わせた装飾が施され、いずれもイラストレーター田渕周平さんが描き下ろしたイラストをBEAMS JAPANがプロデュースした限定デザイン。このほかにも限定デザインオリジナル一日乗車券やコラボグッズの販売なども実施し、盛り上げました。

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2.都営バスで巡って、都内に潜むゴーストを捕獲せよ!~映画『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』ラッピングバス運行~

東京都交通局では、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』の続編として、2024年3月29日(金)より全国の映画館で公開となった『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』とタイアップ。3月23日(土)から4月30日(火)まで「都バスで《GO!バス》GPSデジタルラリー」を実施しました。

麻布台ヒルズなど都内のスポットの最寄り停留所7か所に潜むゴースト(ミニマシュマロマンなどのスタンプ)を捕獲し、捕獲したゴースト数に応じて、映画『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』の限定グッズや都営バスグッズを抽選で総勢100名にプレゼントとなりました。また、1か所でもゴーストを捕獲すれば、ミニマシュマロマンと都バスマスコットキャラクター「みんくる」がコラボしたオリジナル壁紙もプレゼント。

今回のデジタルラリーは、アプリのダウンロードの必要がなく、スマートフォンがあれば誰でも気軽に参加できるのがポイントです。参加の際には、500円(大人)で1日乗り放題の「都営バス一日乗車券」が便利でお得。都営バスで巡って、都内に潜んでいるゴーストたちの捕獲を楽しむ、絶好の機会となりました。

あわせて3月23日(土)から4月30日(火)の間、池86・上58・早77の3系統で、映画『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』ラッピングバスも運行し、施策を盛り上げました。

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3.イラストレーター キン・シオタニ氏と吉祥寺に来て100年を迎える成蹊学園が2024年3月より初コラボレーション!

成蹊学園は、2024年3月より、イラストレーター・文筆家として活躍するキン・シオタニ氏とコラボレーション。成蹊学園と吉祥寺の街をイメージしたオリジナルデザインによるラッピングバス、吉祥寺駅前大型ビジョンCM放映、街灯フラッグ、キャンパス内ウォールアートなどを順次展開しました。

成蹊学園は、校地を池袋から吉祥寺に移してから2024年に100年を迎え、吉祥寺の街の発展とともに学園も成長を続けてきました。

今回の施策はこの100年の節目に、吉祥寺でサンロードやブックス・ルーエ、ユニクロなど多くの店舗や企業とコラボレーションを行っているイラストレーターのキン・シオタニ氏とタッグを組んだもの。吉祥寺の駅から通学路、キャンパス内までを「吉祥寺移転100年」をモチーフとしたアートで彩る、学園としても過去に例を見ないコラボレーション企画となっています。

関東バスと西武バスで、それぞれ異なるデザインのオリジナルラッピングバスを運行。吉祥寺・成蹊学園の現在と、池袋時代の成蹊学園をテーマに、吉祥寺の街や学園のシンボルとも言える建物や公園、校舎などが、個性豊かな人や動物らとともに描かれています。

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4.メットライフ生命、51周年もブランド広告を大規模に展開、都内でラッピングバスも走行

メットライフ生命保険株式会社は、日本での営業開始から51周年となる2024年も、企業ブランド広告のキャンペーンを実施。東京、大阪、名古屋など全国8都市での屋外広告、YouTubeなどでのインターネット広告に加えて、都内でのラッピングバス走行を展開しました。

今年も昨年に続き、「世界とずっと。メットライフ。」をキーメッセージとして掲げているメットライフ生命。ニューヨークで創業し、米国で156周年、日本で51周年を迎えた長い歴史と、世界各地で事業を展開している規模をビジュアルで伝えることを企図しています。

ブランドカラーのブルー、ダークブルー、グリーンの3色を大きくあしらい、同社が世界中のネットワークを活かした独自の強みを発揮し、お客さまに寄り添い続けていることを表現したそう。また、DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)を実現していることを伝えるため、世界中で活躍しているさまざまな社員のイメージを広告上に描いています。

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5「さあ、福島から水素で未来を紡ごう」ラッピングバス(燃料電池バス)が運行開始

NEDOは、「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」(福島県浪江町)において、クリーンな水素製造技術の開発と、この施設を活用した水素に対する理解増進のための取り組みを進めています。

2020年1月にNEDOと東京都は、水素エネルギーの普及促進に関する包括的な協定を締結し、東京都と連携した広報・啓発活動を行っています。この一環として、今後NEDOは、FH2Rで製造された水素の利用を東京都内で進めていく予定です。

そして、今回水素をより身近に感じてもらうための取り組みとして、都営バスが保有する一部の燃料電池バスに、FH2Rの地元、浪江町の子どもたちがデザインしたラッピングバスの運行が開始されました。

今後もNEDOは東京都とともに、水素エネルギーのさらなる普及拡大に貢献していくとしています。

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6.フリュー初! 北米・ロサンゼルスにポップアップストアを出店、同時にロスの街をラッピングバスが周遊

フリュー株式会社は、アメリカ・ロサンゼルスにある「Little Tokyo」内の「AKIBA POP-UP & LIVE」にフリューのフィギュアを楽しめる「FURYU POP-UP STORE」を出店。

フリューが海外で店舗を展開するのは今回が初めてで、2024年5月10日から6月9日(現地時間)の期間限定出店となりました。日本文化の聖地と呼ばれる同エリアへポップアップストアを出店することで、フリューのフィギュアの魅力を、日本国内外問わずより多くのキャラクターファンへ届けるための施策です。

店舗内では、人気TVアニメなどのフィギュアを多数展示。「ぬーどるストッパーフィギュア」や「BiCute Bunnies(ビッキュートバニーズ)」などフリューオリジナルシリーズのフィギュアが登場。展示されたアイテムは、その場で購入することができ、購入金額に応じて豪華グッズがもらえるノベルティキャンペーンも実施されました。

さらに、本店舗のオープンを記念し、初音ミクがデザインされたラッピングバスが出店期間中にロサンゼルス市内を周遊し、キャンペーンを盛り上げました。

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7.東急バス・東京都市大学・ユーグレナ バイオ燃料を活用して運行するバスお披露目会を実施

東急バス株式会社、東京都市大学、株式会社ユーグレナは、東京都の「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」において、バイオ燃料を活用して運行するバスのお披露目会を、2024年5月14日(火)、東急バス目黒営業所で実施しました。

東京都では、電力のHTT(Ⓗ減らす・Ⓣ創る・Ⓣ蓄める)を推進するとともに、ゼロエミッション東京の実現に向けた対策を推進中です。そこで、バイオディーゼル、SAFをはじめとする環境負荷の少ないバイオ燃料を活用した車両・船舶・航空機などの事業化に向けた取り組みを支援する「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」を実施しています。

同支援事業の事業者に選定されている東急バス、東京都市大学、ユーグレナは、産学連携の協働により、東急バス目黒営業所と瀬田営業所が所有する路線バス150両をバイオ燃料により運行を実施。バイオ燃料をきっかけに、「環境に関する利用者負担」の在り方を調査することで、環境負荷が少ない公共交通機関の普及に向けた制度を検討していくとしています。

当該活動の認知拡散の目的のもと、バイオ燃料を活用する路線バスのうち2両に東京都市大学の学生がデザインしたラッピングが施されました。

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ラッピングバスを使った新たな広告・PR施策アイデア7選まとめ

2024年に実施されたラッピングバスを活用した施策だけを見ても、「街ジャック」「クイズコラボ」「バスそのものがエコ」など、バスという機能そのものを使った個性的施策が続々と投下されつつあります。

そんな時流を反映してか、今回のまとめでは単体での活用で訴求するというよりも、他の施策との組み合わせ次第で工夫している事例が数多く集まりました。

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