“手紙離れ”に待ったをかける。オランダ郵便局によるバレンタイン限定“キス切手”プロジェクト
Case: a kiss is a stamp
メールやSNSの普及によって、即座に連絡を取り合えるようになった昨今、手紙離れは深刻化し、今や多くの若者世代にとって“Mail”は“郵便”ではなく“電子メール”を意味するものとなりました。
そんな中オランダの郵便局・postNLは、手紙ならではのぬくもりを今一度若者世代に訴求するために、2015年のバレンタインデーに“キス切手”キャンペーンを実施し、大きな成功を収めました。
postNLが実施した“キス切手”キャンペーンとは、“キスマーク”が“切手”の替わりになるというもの。
通常は切手を貼って投函しますが、バレンタインデー前日の2015年2月13日に限り、バレンタインデーカードを送る際に、切手添付箇所に“キスマーク”を押印して投函すれば、翌日2月14日のバレンタインデー当日に愛する人の下へ配達してくれるというものです。
郵便局では、機械が次々に“キス切手”を感知し、自動的に仕分けする作業が行われました。
プレスリリース、オンライン動画、ツイッターでの告知等限られた予算内での事前予告であったにも関わらず、キャンペーンは多くの若者にリーチすることに成功しました。
結果、2014年のバレンタインに比べて、2015年のバレンイタインデーカードの郵送件数は283%増加し、また本物の“切手”を添付したハガキの郵送件数も40%増加しました。
送りたい時に即座に送ることができる“電子メール”も便利ですが、多少時間がかかっても愛とぬくもりを感じることができる直筆で書かれた“手紙”の良さを、愛のメッセージを伝えるバレンタインデーに再認識することができたバレンタイン“キス切手”施策でした。
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