言論・報道の自由の規制に警鐘をならす『告発者のための笛』
Case: Whistles for Whistleblowers
2013年、世界最大級のスクープとなった『スノーデン事件』。元CIA職員エドワード・スノーデンがアメリカ政府による大規模な情報収集活動を暴露し、米国内外で大きな議論を巻き起こしたのは記憶に新しいところですね。
この事件以前にも、英国情報機関の元職員キャサリン・ガン(イラク戦争に関する情報をリークした疑いで逮捕)や、元米軍兵士チェルシー・マニング(国家機密をウィキリークスに漏えいした罪で、禁固35年の判決)など、自身の信念に基づいて真実を公表した結果、罪に問われた人たちがいます。
言論・報道の自由の擁護などを主な目的として活動する非政府組織「国境なき記者団」は、世界に真実を告げるために大きな代償を強いられたスノーデン氏らへの支援を呼びかけるため、『告発者のための笛』を制作しました。
スノーデン氏らの顔のイラストが描かれた笛、口もとの部分がちょうど音の出るところになっているのは『言論や報道の自由を規制する動きに警鐘をならそう』という意味合いのようです。
国境なき記者団のHPにアクセスし、6ユーロでこの笛を購入すると、その売り上げが同団体への寄付となり、スノーデン氏らをはじめとした勇気ある人たちをサポートすることができるという仕組みになっています。
スノーデン氏らを“不正を告発した英雄”とみるか、それとも、“国家の機密を暴露した犯罪人”と考えるかは人それぞれだと思いますが、言論の自由、情報の保護、そして国の安全と守秘義務の順守など、様々な点に関して考えさせられる事件であったことは間違いありません。
ちなみに、国境なき記者団発表の国別報道自由ランキング(2014年)では、対象国180ヶ国中、日本は59位なんだそうです。この順位、皆さんはどう思われますか?
動画はコチラ
参考サイト
Reporters Without Borders
http://www.whistlesforwhistleblowers.org/en/#home
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