多摩川に突如現れた“ショッキングな鯉のぼり”が伝えたいこととは

Case: The Flying Carp that was bitten

東京都と神奈川県の県境を担う多摩川。この多摩川がいま、「タマゾン川(TAMAZON RIVER)」という変わった呼ばれ方をしていることはご存知ですか?

近年多摩川では、本来生息するはずのない「外来種」が多く発見されるようになり、もともと棲む「在来種」の生態系に影響を与えているそうです。多摩川の生態系を守るNPO法人「おさかなポスト」は、飼いきれなくなった観賞魚の受け入れ活動を行っており、より多くの人に多摩川のこうした状況を知ってもらうべく“傷を負った鯉のぼり” をつくり、「こどもの日」に開催された鮎の放流イベントに合わせて、空に放ちました。

在来種を脅かす「外来種」の多くは、グッピー、プラティ、コリドラス、プレコ、エンゼルフィッシュなど、観賞用のペットとして飼育される熱帯魚。様々な事情でペットとして飼い続けることが難しくなり、それでもなんとか生き延びてほしいという想いから飼い主が川に放つというケースが多いようです。

「鯉」は日本の魚を代表する1種であり、在来種の現状を象徴するものとして分かりやすいアイコンだと言えます。こどもたちにとって、血に染まった鯉のぼりが空を泳ぐ姿はショッキングな光景ですが、身近なところから命や環境を考えるきっかけになるかもしれません。

「魚」や「川」への意識が高まる鮎の放流イベント、そしてこどもの日を狙って行われた企画ですが、その日が終わっても「忘れられない」ための工夫が施された衝撃的なビジュアルでした。

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