気候変動問題に取り組むNPO団体、“政治家を絡めた”斬新な啓発活動

Case: Climate Name Change

気候変動問題に取り組むアメリカのNPO団体・350 Actionによる一風変わった啓発プロモーション。

同団体は、近年の世界的な気候変動が原因で台風やハリケーンの被害が増加していると主張しています。ハリケーンには、通常“アンドリュー”,“サンディー”,“カトリーナ”という人名(無作為に選ばれるシンプルな名称)がつけられますが、これを“気候変動説に反対の声をあげる政治家の名前”に変えるよう、世界気象機関(WMO)に対して訴えるという活動を展開しています。

例えば、ハリケーンに気候変動反対派のMarco Rubio氏の名前をつけます。するとメディアでハリケーンについて報道される際、『Marco Rubioが猛威をふるっています』や『Marco Rubioが絶大な被害をもたらしました』、『Marco Rubioから避難して下さい』と読み上げられ、反対派の政治家が“市民の生活にいかに被害を及ぼす要因になっているか”を、ダイレクトに伝えることができるようになります。

『ハリケーンに気候変動反対派の政治家名をつける』というプロジェクトに賛成する人は、350 Actionが立ち上げたウェブサイト(ClimateNameChange.org)上で請願書にサインすることで活動に参加することができるといいます。

同団体にとっては、恐らく実際に世界気象機関がこの主張を受け入れるかどうかは大きな問題ではなく、市民が関心を持ちうるこのようなプロジェクトを通じて、気候変動問題に対する市民の興味喚起、理解向上を図っていると思われます。

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