昔なじみのラジオ型AIで介護課題に挑む 変化をドキュメンタリーで伝えるCSR施策
株式会社ニチイ学館は、介護現場の人材不足の解消や現場負担の軽減につながるテクノロジー活用を検討する社内研究組織「GENBA SMILE Lab」における活動の一環として、AIラジオ機器「RADIO TIME MACHINE」の導入検証プロジェクトを2026年3月5日(木)より開始しました。
同社は昨年、入浴介助時の負担軽減を目的とした洗身装置の検証を行うなど、テクノロジーを活用した新たなケアの選択肢を継続的に探ってきました。その中で、株式会社TBWA HAKUHODOが開発した本機器に着目し、介護施設での試験導入に至ったそうです。
RADIO TIME MACHINEは、高齢者が直感的に操作できる昔なじみのラジオ機器をモチーフに、新しいテクノロジーを落とし込んだ筐体。液晶画面にはラジオ機器のような目盛や指針が映し出されますが、そこに表示される数字は周波数ではなく西暦になっています。
ダイヤルを回すと1950年から2025年まで1年刻みに指針を操作でき、聴きたい西暦に指針を合わせると、同じ日付の「ラジオ番組風音声コンテンツ」が再生される仕組みです。複雑な操作をなくし、ダイヤルを回すだけで当時のニュースやヒット曲が配信される仕掛けにすることで、現場導入の心理的ハードルを下げています。

この機器を用いた本プロジェクトの特徴は、「介護現場の負担軽減」という社会課題に対し、直接的な業務効率化ではなく、AIを活用した記憶喚起による「会話のきっかけづくり」からアプローチしている点です。
対象者の自発的な利用を通じて、利用者同士や介護スタッフとの相互理解を深め、ウェルビーイングの向上へとつなげる設計となっています。
さらに、感情やコミュニケーションといった目に見えない成果を、具体的な数値として可視化する手法もとられています。
事前実証では、過去の記憶を呼び起こすことで笑顔の値※が平均8.7%上昇、身振り手振りが10%増加、発話量が1分あたり10.8語増加したことを確認。「笑顔が増える」「会話が生まれる」といった数値化しにくい対象者の変化を、表情解析や骨格推定を用いてデータとして提示しています。
※口角の角度や頬の挙上を検出

そして、対象者に起きたこれらの変化を、単なる実証実験のデータ報告にとどまらず、ドキュメンタリームービーとして公開。
動画内に出演する高齢者の方々は、最初こそ新しい機器に戸惑っている様子でしたが、ラジオを聴くうちに昔の記憶を徐々に思い出し、いきいきとした笑顔を見せていました。現場の変化をリアルに映像化することで、関心と信頼の獲得が期待できます。

ロングバージョン(8分):https://youtu.be/Un3lkxv9Hxo
ショートバージョン(90秒):https://youtu.be/gA8YDgRkNsU
介護現場の人材不足や負担軽減という社会課題に対し、AIラジオを通じて解決に挑むニチイ学館の取り組み。AI技術を高齢者になじみの深いラジオとかけ合わせることで、コミュニケーションやウェルビーイングの向上を狙います。
さらに、事前実証によって変化を数値化し、見えにくい成果を客観的に示したうえで、現場の変化をドキュメンタリー映像として公開しました。
「お客様・地域社会からダントツに愛され、尊敬されるニチイグループに成る」というビジョンを体現する、CSRコミュニケーション事例です。
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