五輪アスリートの“親”をスポンサー! 前代未聞の施策
2005年にカナダのMolsonとアメリカのCoorsが合併して誕生した大手ビールメーカーのMolson Coorsは、2024年パリオリンピックにおけるカナダ選手団の公式ビールスポンサーとしてさまざまな応援施策を行いました。
その中でも最も特徴的で多くの話題を生み出したのが“Paid Through Parents(親を通して支払いました)”というタイトルの、意外性と実用性が共存するアイデア勝負の施策でした。
まずMolson Coorsが着目したのは、オリンピックアスリートがそれぞれの活躍に見合った金銭的な支援を受けられていないという事実。世界中の企業から集まったスポンサー費用はオリンピック委員会の手元に入る一方で、選手たち個人はみずからスポンサー契約を結ばない限り経済的に潤うことはないことに課題意識を抱いたのです。
そんな状況を変えるためにMolson Coorsは、カナダの代表選手団の両親をブランドとして公式にスポンサーし、彼らにスポンサー費用を渡しました。
実はカナダの法律上、一度であれば非課税でまとまった金額を子に相続できるようで、この仕組みを利用することでいたって合法に、かつオリンピック委員会が定めたルールに抵触することなく代表選手団にしっかりとした金額を渡すことに成功したのです。
絶え間ない努力を続けるアスリートたちと彼らを育てるために多大な犠牲を払ってきた両親に最大限の称賛を贈った、アイデアの妙が光るこの事例。スポーツチームを支援する企業が多い日本でも応用できるかもしれません。
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