エイズと戦う芸能人が0なわけがない。社会に変革を求めた啓蒙事例
世界中に患者がいて、日本国内でも3万人以上が日々その症状と戦っている免疫不全の病気およびそのウイルス、HIV・エイズ。社会的な偏見もいまだ根強いため、一度感染すると周囲に打ち明けづらく、家族や友人からの適切な支援を受けることが難しいという側面も持ち合わせています。この現象がより顕著なのが芸能人をはじめとしたセレブリティたち。高い知名度を誇る人であればあるほど自らがHIVに感染してしまったことを言い出しづらいのでしょう。特にスペインではこれまで1人も自身がエイズの患者であることを打ち明けたセレブリティはおらず、世界的な製薬会社のViiV Healthcareは同国内における理解を促した長尺の啓蒙動画を公開しました。
動画に登場するのは顔が粗いピクセルで表現された1人の架空のセレブリティ。メディアと民衆の期待に応えるべく日々多くのカメラの前に立つ彼は、実はHIVに感染しています。本当は社会に対してその事実を打ち明けたいのに、偏見を持つ人からの批判を恐れて言い出せずにいます。
もしその偏見さえなければ、同じようにHIV・エイズと戦う人たちを元気づけることができるかもしれない……自分自身ももっと気軽に治療について相談できるかもしれない……そんな状況を妨げているのが世間がHIVに感染した人に向ける目線そのものなのです。
“HIV・エイズを治療する”というメッセージではなく、世間が持つ偏見にスポットライトを当てることで社会全体で向き合わないといけない問題であることを打ち出しつつ、見る側に気づきを与える意欲的な動画でした。
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