サウナを活用した新サービスで話題と時代感を喚起した施策|2024年上半期

一時期のブームから文化として定着し、依然として集客力のあるサウナ。

今回は2024年上半期にPREDGEで取り上げたサウナをテーマにしたアイデア満載の広報・宣伝事例6選をまとめてお届けします。

1.菅笠モチーフのサウナハット!?「四国お遍路ときどきサウナ」という新提案

四国お遍路とサウナの融合を掲げ活動するKisuke Sauna club(kSc)は、新プロジェクト「四国お遍路ときどきサウナ」のオリジナルグッズ第2弾『お遍路サウナハット』の販売を2023年末より開始しました。

今回新たに販売開始となったサウナハットは、歩き遍路では欠かせないアイテムである菅笠(すげがさ)をモチーフにしてデザインされています。菅笠は、スゲというイネ科植物を編み込んで作られた笠であり、その風合いを忠実に再現するために、今治のタオル工場に生地からデザイン・製造を依頼したものです。タオル生地にはロングパイルを使用し、柔らかく肌触りの良いパイル地はサウナ室内でも快適に使用でき、吸湿性にも優れています。

プロジェクトを運営するキスケ株式会社は、2020年の新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中、温浴事業ではサウナを中心にさまざまな取り組みにチャレンジし、2023年には「ニフティ温泉 サウナランキング2023」で日本1位を受賞しています。

そんなキスケの新たな挑戦として、社内のサウナ好きで結成した「Kisuke Sauna Club(kSc)」は、「サウナーを日本一応援する」をコンセプトとして活動しています。四国お遍路ときどきサウナプロジェクトもその一環として、サウナと四国お遍路が持つ「心身の浄化」を共通の価値として、kScメンバーが四国八十八ヶ所を巡礼。四国お遍路の歴史とその魅力、そして四国に点在する魅力的なサウナ施設を組み合わせて紹介しています。

詳細はこちら

2.三方良しのビジネスモデルを目指す、銭湯特化型のデジタルサイネージ「ふろマド」

「キマリサウナサプライ」などサウナグッズを全国の温浴施設に展開している、株式会社SENSEは、地元大阪銭湯を中心に銭湯特化型のデジタルサイネージ動画広告サービス「ふろマド」を開始しました。

商標登録出願中の「ふろマド」は、広告主、設置協力する銭湯、銭湯利用者の「三方良し」を実現できる事業を目指しており、まずは大阪を中心に開始し、順次、規模・エリアを拡大する予定です。

「ふろマド」は銭湯に設置したデジタルサイネージに、広告を配信できるサービスです。そのため、広告主視点ではエリアやシチュエーションが明確であるターゲットメディアとして「銭湯」を活用することができます。

デジタルサイネージの設置に協力する銭湯には、本サービスの収益より協力金が支払われるため、新たな収益源として期待が持てます。また、サイネージに合わせて設置するAIカメラによって、1日の来場者数や混雑時間などの可視化も実現し、銭湯経営に役立てることも可能です。

銭湯利用者にとっては、銭湯帰りに寄りたい近所の飲食店や湯上りにあったら嬉しいアイテムの情報を中心に配信。さらには、天気予報や施設のお得情報も配信され、利便性を高めてくれます。

詳細はこちら

3.日本のサウナカルチャーを世界に発信する大博覧会「サ博」が開催

渋谷SAUNASなどのスパ施設をプロデュースする株式会社TOYOKEは2024年3月30(土)と31日(日)の二日間、サウナ特化型の博覧会「サ博2024」を実施しました。この博覧会は、2023年11月に竣工した「Shibuya Sakura Stage」を中心に、東急不動産株式会社の後援のもと企画されたものになります。

サウナ施設が日本にできてから70年あまりがたった今、施設の数は1万を超えています。サウナ施設は愛好家のために工夫を凝らしたサービスを考案し、愛好家はサウナ施設のたゆまぬ努力に敬意を払いつつ、応援してきました。そんなお互いを思いやりながら発展した「NIPPON SAUNA」を、世界に発信する博覧会となりました。

「サ博」には、サウナにまつわるさまざまなカルチャーが大集合。サウナ文化人と、サウナについて深く学べる「サ大」、人気サウナ施設のカレーを集めた「サ飯」、エリア全体を使ってサウナに関するさまざまな謎を解く「サ博のなぞとき」などを実施。さらに、渋谷SAUNASでも、博覧会に合わせたサウナ室でのスペシャルプログラムが行われました。

詳細はこちら

4. GWで整える、サウナの聖地「黄金湯」が「with」仕様に! “サ恋”応援キャンペーン

20代を中心に価値観重視の出会いを提供しているマッチングアプリ「with」を手掛ける株式会社withが、同じ20代中心に利用者が増え、一大カルチャーとして定着したサウナに着目したキャンペーンを企画。20代の恋愛を後押しするべく、自身の恋愛価値観を見つめ直すきっかけとなる「サウナ×with “サ恋”応援キャンペーン」が2024年4月26日(金)から5月6日(月)までのGW期間に開催されました。

“サ恋”とは、サウナをきっかけに恋愛をすること、サウナでパートナーとの恋愛が上手くいくこと、サ飯やサ旅などのサウナに関する話題で盛り上がった結果、恋に発展したり、パートナーとの仲が深まったりすることとして位置付け。特設サイトも公開し、応援キャンペーンを盛り上げる施策となっています。

GWという普段の仕事から離れられるタイミングに合わせて、プライベートを充実させようという、今回の“サ恋”応援キャンペーン。男女の出会いと、男女別に楽しむことが前提のサウナという、一見相性が良くなさそうに見えるサウナを、”サウナ好き”という共通点をフックに休日の過ごし方などを相性診断でマッチングするというアイデアが効いています。似たような過ごし方を好むもの同士であれば、一緒に過ごすことへの相性も良いはず。

サウナの聖地として人気の「黄金の湯」が「with」仕様として、雰囲気づくりやオリジナルグッズももらえるキャンペーンなど総合的に満足度を高められる施策として整えられています。

詳細はこちら

5. JR青梅線全体を「沿線まるごとホテル」に! 地域活性化を目指す施設の魅力とは

株式会社さとゆめと、JR東日本の共同出資会社「沿線まるごと株式会社」は、沿線全体をホテルに見立てる地域活性化プロジェクト「沿線まるごとホテル」の中核となる施設 「Satologue」のレストランおよびサウナを2024年5月16日(木)にオープンしました。

JR青梅線にて、沿線自治体(青梅市、奥多摩町、小菅村、丹波山村)や地域住民・事業者を巻き込んで、沿線に点在する空き家をホテル客室に改修し、沿線全体を一つのホテルに見立てる沿線活性化の取り組み。JR青梅線 鳩ノ巣駅・古里駅の間に位置するSatologueは、地域の歴史・文化・自然や人々の営みといった「里の物語」を、空間やサービスを通じて提供し、この地域がお客様にとって「ふるさと」のような存在になってほしいという思いが込められての開業となりました。

詳細はこちら

6.サウナでお試し!スキンケアブランドが現品パックを無料提供

株式会社ダイヤコーポレーションは、2024年6月10日(月)から2024年6月16日(日)まで、HARE-TABI SAUNA & INN YOKOHAMAにて、山中美智子のスキンケアブランド〈favs〉のサンプリングイベントを開催しました。こちらはfavs公式SNSアカウントのフォローを条件として、来場者に人気商品「CALMING FACIAL MASK」を無料で一枚プレゼントするという取り組みです。

ダイヤコーポレーションは、新たなPR戦略としてサウナ施設とのコラボレーションを選択。サウナでのスキンケア体験は汗をかくことで毛穴が開き、スキンケア製品の効果が高まりやすいという特性を利用しています。この異色のコラボレーションは、スキンケアとリラクゼーションの相性を活かした企画であり、来場者の興味を引きつけるポイントの一つとして成立させています。

詳細はこちら

サウナをテーマにしたアイデア満載の広報・宣伝事例6選まとめ

サウナというフック力を最大限に活かした事例が、バラエティ豊かに揃いました。

サウナ人口は男女ともに安定して推移しているという統計もあり、今後もさまざまなジャンルとのコラボレーションや施策のテーマとして活用されていくことが見込まれるものとなりそうです。

その他の事例集についてはこちら
https://predge.jp/search/post?othres=6806
会員登録、メルマガの受信設定はこちら
https://predge.jp/

ランキング

最近見た記事

最新記事

すべて見る