発音しづらい名前を逆手に! ハイネケンが行った世界規模の施策

オランダ・アムステルダム生まれのビールブランド・ハイネケンは、1863年の創業以来世界中で販売されており、ヨーロッパを代表するビールブランドとして多くの人に愛されています。そんなハイネケンは昨年150周年を迎えるにあたり、とある“悩み”を昇華させた施策を公開しました。

とある“悩み”とは“独特なブランド名が原因でしばしば正しいスペルで書かれない”というもの。HinekenやAinekenやHenkenなど、言語によっては音としては正しく聞こえたとしても、文字としては間違った表現をされてしまうのです。特にJをハと読むスペイン語圏や、そもそも馴染みの薄いアジア圏では間違ったスペルで店先やメニューに書かれてしまうことが多く、ブランド誕生から150年経つこのタイミングを機にその認識を大きく変えようと試みたのです。

そこで同社が行ったのは、ハイネケンの正しいスペルを啓蒙するのではなく、あえて間違ったスペルそのものを前面に打ち出そうという逆転の発想に基づいた施策でした。欧米圏やアジア圏を含む153もの国と地域で、現地で呼ばれている“間違った名前”をボトルラベルとして印刷し、実際にテンポやレストランで流通させたのです。正しさを優先するのではなく、逆に多くの人が間違えながらも愛し続けてくれているという解釈をすることでブランドにとって大切な150周年の節目を迎えることができました。

その他のブランディング事例についてはこちら
https://predge.jp/search/post?genre=27
会員登録、メルマガの受信設定はこちら
https://predge.jp/

ランキング

最近見た記事

最新記事

すべて見る