立ち位置によっては“スキップできない仕組み”で選択肢の重要性を説いたWeb動画

1973年に「人工中絶は憲法で認められた女性の権利」という判断がアメリカ合衆国最高裁判所によって下されて以降、アメリカのほとんどの州において人工中絶は合法的に行える医療行為でした。49年間続いていたこの認識は2022年6月に覆され、今アメリカでは人工中絶を巡った論争が激化しています。何かしらの規制をかけている州が多数派を占めている中、生殖に関する医療サービスを提供するWispは、人工中絶を認めることは人にとって最も大切な“選択肢”を与えることだというメッセージを打ち出した啓蒙動画を公開しました。

YouTube用の広告として制作された動画の冒頭6秒では、YouTubeの広告の仕組みを利用した訴求内容が詰め込まれています。「もしあなたがこの広告をスキップすれば、わたしたちは人工中絶を必要としている人を無償でサポートします」というフレーズが映し出され、動画がターゲットとしている人工中絶に反対している層がスキップしたくなくなるような構成にしているのです。

子どもを産むか産まないかは個人の選択であり、その選択は自由に行えるべきだというメッセージをエモーショナルな画像に合わせてターゲット層にダイレクトに訴求した試みでした。

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