17年前の自分へ。不安だらけの移民のベストパートナーでありたいと願うカナダの銀行のブランディング施策

カナダの大手銀行Scotiabankは、カナダに移住したての移民にとってのベストパートナーでありたいという企業姿勢を込めたキャンペーン「Start Right(正しいはじめの一歩を)」を実施し、17年前カナダに移住してきたアジア人男性の回想を通じて異国で新生活を送るにあたりScotiabankがいかに大切な存在であったかというメッセージを伝えました。

CMはArjun Sharmaという1人の男性がはじめてカナダに降り立った時を振り返るかたちで構成されており、「Arjun、カナダにようこそ。きっと今不安でたまらないだろうけれど、君の人生はこれからよくなっていくから安心してくれ。英語が少し訛っていても気にすることなんてない。それは君が2ヶ国語を話せるという証拠だから胸を張ればいい」というモノローグを中心に物語が展開していきます。

「新しい家に不満もあるだろうけれど、あくまでも一時的な場所だから落ち込まなくてもいい。あ、そうそう、そこのピザ屋はよく通うことになる。なんて言ったって街で1番おいしくて安いお店だからね。でもたまには料理をすることも忘れずに。きっと母さんが喜ぶよ」

「最後に、自分にとってのベストパートナーはしっかりと見極めること。その選択ですべてが変わるよ」というセリフが流れると、Scotiabankの店舗に足を運ぶArjunが映し出され、そして現代へと遷移すると、画面の中心には今のArjunが登場します。「わたしたちは多くの移民系カナダ人に、はじめてカナダに来た日の自分に向けてどういうアドバイスを送るか尋ねました。これは、17年前のArjunへのメッセージです」という言葉と共に動画は幕を下ろします。

同時に公開された交通広告では、Arjunとは異なるアジア圏の家庭を写した古い写真に「新しい環境のために慣れ親しんだ文化を手放す必要はありません。両方大切にしていきましょう」というフレーズが書かれており、移住直後に多くの不安を抱える人々の味方であり続けたいと願うScotiabankの姿勢が凝縮されています。

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