新宿に突如現れた家賃99円・10㎡の部屋 サステナブルで豊かな暮らしを提供するイケアへ担当者インタビュー

スウェーデン発祥のホームファニッシングカンパニー、イケアは、同社の家具とアクセサリーでフルコーディネートされたされた部屋を家賃99円で貸し出すキャンペーンを開始。わずか10㎡の狭いスペースなものの、イケアの家具を活用すれば居心地の良い部屋に生まれ変わらせることができるというメッセージのもと、2021年11月24日から12月3日までの期間限定で入居希望者を募り、話題となりました。

なぜ家具を販売するイケアが部屋を丸ごと貸すことにしたのか? そして、国内屈指の家賃相場の高さを誇る東京で、なぜ99円という価格を設定したのか? キャンペーンの企画意図について担当者に聞きました。

改めて企画の概要とともに、今後ユーザー参加型のキャンペーンの実施を検討している読者に向けて、企画の詳細を伺えればと思います。また、「99円」という賃料について、どのような想いで価格設定をされたのかでしょうか?

東京新宿のワンルーム10㎡の部屋を1室、イケアの家具や雑貨でフルコーディネートし、そこにおひとりの方に2023年1月15日まで住んでいただき、 イケアが提案する限られたスペースを最大限有効的に活用するためのアイデアを実生活の中で体験していただくというのが今回の企画です。

イケアは今回、1か月の家賃99円のTiny Homesを提供することで、お手ごろな価格でも自分らしく、快適な空間を作ることができることを、インパクトをもって発信したいと考えています。 この発信によって、若い世代を中心としたより多くの人に、限られたスペースでのより健康的で快適な暮らし方の様々なアイデアをお届けしたいと考えました。

今回の企画は、どのような経緯で生まれたのでしょうか?

「より快適な毎日を、より多くの方々に」というイケアビジョン(企業理念)のもと、 家で過ごす時間が増えてストレスを感じることが多くなっている都市部の若い世代の人々に対して限られたスペースでも快適な暮らしができるインスピレーションに溢れたソリューションを低コストでお届けすることで、サステナブルで健康な生活を送れるようお手伝いができればと考えています。

いわゆる広告としてのアウトプットではなく、ユーザー参加型のキャンペーンにしたのはなぜですか?また、どのような効果を期待していますか?

今回の企画は都市部に暮らす20-30代をターゲットとして設定しています。そのため従来型のコミュニケーションではなく、よりターゲット層に届く媒体やインタラクトできる環境をつくりだすことに注力しました。ソーシャルメディア上で人気のサメのソフトトイBLÅHAJ/ブローハイをTwitterで積極的に起用したのもそのためで、イケアをより自分に合ったブランドとして身近に感じてもらうことを期待してキャンペーンを設計しました。

今回の企画はどのような方に伝えたかったのでしょうか? また、実際の反響を教えてください。

家に対する大きな夢やニーズを持つ多くの人々で、今回の賃貸物件で体現している解決法やインスピレーションを素直に楽しんで生活を送ってくれる20-30代の方々をメインとして考えています。大変多くの方にお申し込みをしていただき、予想以上の反響をいただきました。

先ほどのお話のなかにも「サステナブル」というワードが出てきましたが、「継続して住める」「室内の動画撮影などプロモーションへ協力する」についてお伺いできますでしょうか。特に、後者については、現状どのような可能性があるのでしょうか。

実際に住んでいただく方を選定し、その方に10㎡のお部屋の住み心地をレポートいただく動画を公開予定です。住人と一緒に、また不動産エージェントのBLÅHAJ/ブローハイも登場するかもしれません。

「サステナブル」というワードは、プレスリリースの中にも何度か出てきました。イケアにとってのサステナビリティの意味と、お部屋自体に仕組まれているサステナブルな仕掛けがもしあるのであれば教えてください。

イケアは2030年までに10億人以上の人々が地球の限りある資源のなかでより健康的でサステナブルな暮らしを実現できるよう、インスピレーションを提供し、力になることを目指しています。イケアは美しいデザイン性、優れた機能性、高品質、さらにサステナビリティを兼ね備えた商品を、手ごろな価格で提供することで、多くの人々により健康的で快適な暮らしを送る機会を与えたいと考えています。

Tiny Homesでは、お手ごろな価格で、自由にカスタマイズできる収納シリーズ「IVAR/イーヴァル 収納システム」を使用しています。生活スタイルやニーズの変化にも対応でき、長く使用できることによってサステナビリティにつながります。その他にも洗濯可能で耐久性の高いソファーカバーや家の中の熱を効率的に保ってくれる遮光ブラインドなどを使用しています。 イケアのサステナビリティ戦略に関してはこちらのレポートにも記載があります。

最後に、この企画を起点とした今後のイケアの日本マーケットにおける展望について教えてください。

今回のキャンペーンにおいて、非常に嬉しい反響をいただいております。このラーニングを活かし、ブランドビジョンである「より快適な毎日を、より多くの方々に」をさらに追求していきたいと考えています。ぜひご期待ください。

その他のインタビュー記事についてはこちら
https://predge.jp/search/post?othres=31

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