「わたしたちを信じて」スウェーデンの若者に希望を与えるMcDonald’sのブランディング動画
スウェーデンのMcDonald’sは、見た目やファッション、ライフスタイルを問わずさまざまな価値観を持つ若者たちの心の叫びを希望に満ち溢れた歌にのせ、彼らに居場所を提供する存在でありたいという企業姿勢を描いたブランディング動画を公開しました。
髪もひげも長く伸ばした男性や、パンクロック風のメイクをし路上でたむろする女性、職業がインフルエンサーであると語るグラマラスな女性など、さまざまな偏見と戦う若者たちを描いた動画は、彼らがカメラに向かって自分たちの思いを歌い上げるという構成になっています。
「大人たちはみんな僕に髪を切れとしつこく言う」「自分らしさを大事にしているつもりだったのに、逃げているだけだと言われてしまう」と、思い思いの言葉を歌い上げる人たち。その表情はどことなくさみしそうで、でも希望を捨てているわけではないという強い意思を感じ取ることができます。
「どうして大人たちはいつも私のことを見下すのか、その理由が今もわからない。本当はどの世代だって通ってきた道なのに」
「みんな僕にはやる気がなければ我慢もできないという。誰もぼくの夢を理解してくれようとしないんだ。声すらも上げさせてくれない」と歌は続き、音楽の道を進もうとする男性や、自然のなかで放牧民のような生活を送るカップルを映し出します。
「みんなわたしが毎日パーティーばっかりしていると思っている。”いいね”以外には一切興味がないとさえ言う。本当はどの世代だって通ってきた道なのに」
その後サビに突入し「心を開いて。わたしたちに”そのままでいいんだよ”と言って。未来を信じていると言って。自分たちの考えを貫き通すチャンスをちょうだい。本当はもう一度、未来を担うわたしたちのことを信じてほしいだけ。心を開いて、希望を返して」と続き、若者たちの合唱が響き渡ります。
それまでは別々の場面で映されてきた人たちが次々と合流し、サビを歌いながらひとつの大きな流れとなり、最終的にMcDonald’sの店舗の前までたどり着きます。画面には”We’ve believed in every hopeless generation since 1973. Now it’s more important than ever. Open the door for Sweden’s youth(わたしたちは1973年以来、どんなに”大変だ”と叫ばれた世代に対しても希望を捨てたことはありません。いま、その希望が何よりも求められています。スウェーデンの若者たちに心を開こう)”という言葉が映され、動画は幕を下ろします。
世界的に経済の先行きに対して不安が叫ばれるなか、自分らしさと向き合いさまざまな生き方を追い求める若者たちの未来を明るいものにしたいという願いが込められた印象的な動画となりました。
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