「強い、強いぞチキン野郎!」マレーシア広告会社が製作したCOVID-19啓蒙ポスター

Case: Be a chicken

世界的な広告会社・BBDOのマレーシア法人が新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受けて製作した、ユニークな啓蒙ポスターをご紹介。
「Be a chicken(臆病者であれ)」と題したこのポスターでは、普段は良いとされる「アグレッシブ」「行動的」の真逆を行くライフスタイルを送ることで自らを安全に保とう、と呼びかけたのです。

「がんばらないもの勝ち」編

トイレの中でタブレットに向き合うチキン人間。仕事中のようにも見えますが、便器に座るその姿からは何をしているかわかりません。その姿は、「こんなときだからこそ、他人を出し抜かねば・・・」と思ってしまいそうな企業戦士を表現しているよう。

「こんなときは、がんばらない(=積極的に動き回らない)人が勝つ(=コロナ感染を切り抜けられる)」というキャッチコピーがポスターに大書きされています。

「ウイルスの天敵、それは根性なし」編

自宅でテレワーク中のチキン人間。
世界各国で「STAY HOME」が呼びかけられているように、ウイルス感染防止に強い効果を発揮するのは「外に出ないこと」。
ウイルスをしっかり怖がり、触れる可能性が生じる外出を控える── コロナ前であったら「根性なし」と言われてしまっていたような人こそ、ウイルスには脅威であることを伝えています。

「世界のために『行くな!』」編

正義の味方「チキン人間」参上!
ただ1点、他のヒーローと違うのは「世界の平和を守るために『出動しない』」こと。
彼は家にいないことで、多くの人を危機から救っているのです!

「やる気のある者は去る(病気で)」編

「勇敢なやつらは早死する。長生きするのはチキンなやつら。」
自粛をせずに外へ飛び出す人よりも、臆病であるチキンな人のほうが感染リスクが少なく、最終的に長生きできる可能性が高い、と伝えています。

臆病な人や不安がる人々をからかう意味で用いられてきた「チキン」という言葉。しかしこのコロナ下(2020年6月初頭現在)においてはもっとも「強い人」なのかもしれない── そんな逆転の発想で「STAY HOME」のもたらす効果を啓蒙する、ユニークなポスターでした。

(via Ads of the World)

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