フィンランドの生協が制作した「ソーシャル・ディスタンスを取ると読める広告」

Case: Keeping it safe

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、フィンランドの生活協同組合・HOK-Elantoが制作した啓蒙ポスターをご紹介。
感染リスクを避けるため適切な対人距離(ソーシャル・ディスタンス)をとるよう呼びかけるべく、6フィート(≒1.8m)離れないと読み取れない新聞広告を掲載したのです。

近づいている状態では、一見意味不明な幾何学模様にしか見えません。しかし、適切なソーシャル・ディスタンスとされる6フィート離れた場所から見ると、「安全のため、これくらい離れましょう」という文字が浮かび上がる仕組みになっています。

これまで対人的な距離をとることはあっても、具体的な距離を意識することはなかった私たち。「いったい、どのくらい離れれば安全なのか?」という目安をきわめて身体的に理解することができる、秀逸な広告でした。

日本でも同様の広告が・・・

業種や形式こそ異なりますが、日本でも同様の広告が話題となりました。岐阜県を主なエリアとする地方紙「岐阜新聞」が、自社の広告欄に「2メートル離れると意味がわかる広告」を掲載したのです。

2メートル離れて読むと「粋な文字」2年目社員が発案、岐阜新聞広告(withnews)

こちらは近くで見ると不規則なマーブル模様に見えますが、2メートル離れて見ると「離れていても 心はひとつ」というメッセージが浮き上がって見える仕掛けになっています。

これまでの日常生活からはまったく想像のつかなかった「新たなルール」を、楽しく、そして美しく取り込んでいこうとするムーブメントが世界各地の広告シーンで起きていることがわかります。広告のもつ公共的な役割を再認識させられる、秀逸な事例でした。

(via Ads of the World)

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