半数の女子プロが副業必須。FIFA女子W杯に隠れた“リアル”を映像化
Case: THE SECOND JOB – TELEMUNDO
FIFA女子ワールドカップの公式放送局であるTelemundoが、アルゼンチンで女子サッカー選手の知られざる実状を訴えるキャンペーンを実施しました。
女子サッカーのプロ選手の待遇は、男子サッカーとは全く異なります。 男子サッカーでは大富豪になれるようなオファーがありますが、女子プロ選手のほとんどはプレーに専念できるほどの報酬すら受け取れていません。 サッカーだけで生計を立てることが難しく、およそ半数の女子プロ選手が副業をしているという現実があります。
今回Telemundoは、FIFA女子ワールドカップ2019開催に際して選手をヒーローのように紹介する派手なキャンペーンは行わず、代わりに選手が日々直面している“困難”を紹介することにしました。
こちらの動画はFIFA女子ワールドカップのコマーシャルとして公開されていますが、再生されるのはサッカーのシーンではなく、女子プロ選手がアルバイトをしながら送る1日が映し出されています。
また、同社は女子プロ選手の現状を伝えるべく、テレビのレポーターやお天気キャスター、スポーツキャスターなど彼女らの副業となり得る仕事をオファーしました。放送中に、選手たちは“なぜ、このような仕事をしているのか”、女子プロ選手の現状について語るシーンも見られます。
本キャンペーンは大きな話題となり、過去にスペイン語で放送された女子ワールドカップのなかで1番多く視聴されたと言います。さらに、前回大会の2015年と比べても27%も視聴者が増え、エンゲージメントは5億を達成。
同社は、これは現状を変えるための一歩にすぎないと伝えていますが、この一歩が今後の女子サッカー界を大きく変えることに期待したいですね。
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