“SNSを使った業務の見える化”で好感度を急上昇させた、ジョージア水道事業者のデジタル施策

Case: Thirsty Tags

東ヨーロッパに位置するジョージアの水道事業者・Georgian Water and Power(GWP)では、老朽化した水道管を修復する作業を日々進めています。しかし耐用年数をはるかに超えた箇所が多く、破裂や漏水などにより水の供給がストップしてしまうことも珍しくないのだとか。

水道が使えなくなってしまった人からは、GWPに厳しい苦情が寄せられます。同社のSNSアカウントにも『きちんと仕事をしろ』などといった批判的なコメントが相次いで投稿され、社会的評価は低下の一途を辿るばかり。

批判は謙虚に受け止めつつも、昼夜を問わず復旧作業に当たる作業員の姿を見てほしいと考えたGWPは、ソーシャルメディアを使ったプロモーションを実施。クレームを投稿したユーザーに対し、修復工事を行っている担当者から直接ビデオメッセージでリプライし、現時点での進捗状況を伝えることにしました。


Power of Water from Redberry on Vimeo.

「もしも6時までに水が出なかったら、どんな投稿をするか見てろよ。9時からの授業に出席しないといけないんだ。」という若干脅迫じみたコメントに対し「あなたのメッセージのおかげで作業を速く進められ、メンテナンスを終了することができました。あと25分でシャワーを浴びて学校に行けますよ。」と返信。

ユーザーの怒りをさらっとかわし、ユーモラスなリプライを続けたところ「こんな面白いコメントをされたら怒れない」「私たちが文句を言ってる間に仕事してくれてたんだね」などの声が上がり始め、GWPの好感度を急上昇させることに成功しました。

水は私たちの生活に欠かせないものだけに、蛇口を捻ればきれいな水が出るのは当たり前だと思ってしまいがち。しかしその便利さの陰には、懸命に働く人たちがいるのだということを、“SNSを使った業務の見える化”によって果たした取組みでした。

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