戸田真琴初監督作品、映画『永遠が通り過ぎていく』オフィシャルインタビュー公開のお知らせ プレスリリース

架空アイドル「APL」の写真展や、『グラビア写真』のあり方を再定義するプロジェクト『I'm a Lover, not a Fighter.』等数多くのコンテンツを制作・プロデュースする、株式会社para は、映画『永遠が通り過ぎていく』の全国ロードショーを記念いたしまして、弊社にて取材・編集致しました「オフィシャルインタビュー」を公開致しますことをお知らせ致します。

全文は、監督戸田真琴本人のオフィシャルnoteにてご覧頂けますが、こちらでは一部抜粋したものを掲載致します。
 

 

 

  • 映画『永遠が通り過ぎていく』監督・戸田真琴が振り返る3年間

2020年4月1日より、映画『永遠が通り過ぎていく』が東京・アップリンク吉祥寺のほか、全国の劇場でロードショーされます。監督を務めた戸田真琴に、制作スタートからの約3年間を振り返るインタビュー。(※全文は戸田真琴オフィシャルnoteにて掲載しています。下記は抜粋のうえ、再構成したものです
 

  • 映画がほんとうに叶えてくれるもの

2019年の春頃から動き始め、クラウドファンディングでご支援をいただき、夏から秋にかけて撮影した作品です。2020年からは配給での上映を目指していましたが、新型コロナウイルス感染症の影響などから叶わず、また私も公開への自信をなくしていました。
映画レビューサイトなどの感想も含め、上映後に寄せられる芳しくない評価に心乱される一方で、自分の立ち位置についても悩みました。「AV女優の戸田真琴」で活動していなかったとしても、観客はこの作品に心を寄せてくれたのだろうかと想像すると、「世の中に必要のないものを作ってしまったのではないか」というマイナスの考えに引っ張られたからです。
 

今回の劇場公開が決まるまでの約3年間で、浮き沈みを経ながらも、気持ちを整理できました。きっかけは、少女写真家の飯田エリカさんと「グラビア写真」のあり方を再定義するプロジェクトの『I'm a Lover, not a Fighter.』を始めたり、コラム連載やエッセイの執筆といった書き仕事をいただいたりするなかで、その表現のために自分自身と向き合い続けざるを得なかったことが大きいです。その度、精神を見つめる目線にも変化を感じ、それを積み重ねるなかで、自らを卑下するような気持ちが薄まっていきました。

決定的だったのは、2021年10月に池袋のホールミクサで開催した『ミスiD presents「永遠」を探す日』という上映イベントです。上映後に、人生と照らした密度の濃い感想をいただいたり、アフタートークに参加してくださった長久允さんや根本宗子さんなどからも「作り続けてほしい」などとお声がけをいただいたりして、この映画を公開する意味を見直せました。

この映画は『アリアとマリア』『Blue Through』『M』という三篇構成で成り立っていますが、全てを通じて「私が、私を取り戻すため」という極めて個人的な理由をもとに作られています。世界のどこかにいるターゲットに共感してもらったり、その人を具体的に救ったりするためのものではありません。
ただ、人間にとって破壊から再生への道順は、扱われている対象が異なっていたとしても、誰もが似通っているはずです。だからこそ、「私を取り戻す」に至った道のりを開示することには意味があるのかもしれない、と考えられるようになったんです。

今回、新たに作った劇場パンフレットには、悔しくも『Blue Through』で撮りきれなかったシーンを短編小説の形にして収めています。これでようやく、すべてが一つの形に収まったと感じています。映画と併せて、ぜひご覧いただきたいです。

 

  • 今までが、私にとってのエピソード・ゼロ

私が求めるのは映画監督という肩書きではなく、私の目に映る美しいものを他者へも見せてあげられる人間になることです。それは文章を綴るだけでは届くことのない望みであり、叶えるために、映画は手段の一つになり得ます。

ただ、あらためて、私は映画が好きなのだと思います。ジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』のように、自分の心と共鳴し合える、自分にとっての美しさを表してくれる映画に出会うたびに涙がこぼれます。次は私も、誰かの期待に応えるのではなく、自らの純粋な好奇心と欲望のみで作品と向き合っていきたい、と願っています。
私は今年、AV女優を引退します。2016年にデビューしましたが、もともと私はアダルトコンテンツから精神的に遠い場所で育ってきた人間で、「あまりにわからないことだから、それを仕事にしてみたら何かが変わるだろうか」という極端な好奇心で、この仕事を始めました。あるいは「それくらいしかできることがない」という意識も根底にあったのです。

でも、文を書いたり、映画を撮ったりするなかで、自分が表現者であることにも自覚的になり、向かうに値する道が見えてきたように感じています。言うならば、この映画が劇場公開されることは、私という人間にとっての長いエピソード・ゼロだったのかもしれません。

 

(文:長谷川賢人/写真:飯田エリカ)
 

  • 記事全文は、戸田真琴公式noteよりご確認ください

●戸田真琴オフィシャルnote: https://note.com/toda_makoto/n/n89cc925783b0

 

  • 上映日時 場所

● 劇場:アップリンク吉祥寺

● 上映期間:2022年04月01日(金)〜14日(木)

※詳しくは「アップリンク吉祥寺」のサイトをご確認ください。:https://joji.uplink.co.jp/
※予告なく変更する可能性もございます。

  •  『永遠が通り過ぎていく』 introduction &story(一部抜粋)

 

 

 たった一人に語りかけるように、切実で美しい言葉を手向けるAV女優・文筆家の戸田真琴。2019年、「戸田真琴実験映画集プロジェクト」と称して、自らの人生における大きな喪失のようなものをベースに、言葉と映像で語り直すことを試みた。「自分の生きてきた世界のこと、ずっと興味がなくて見たことがなかった。(でも、)自分の生きてきた史実を愛している」。生まれたのは自伝的な3本の短編。植物園で互いの宿命を解析し合う少女たちの物語「アリアとマリア」、キャンピングカーで旅に出る男女の刹那の交流を描いた「Blue Through」、監督自身の送った手紙をもとに大森靖子氏が書き下ろした楽曲を使用した喪失と祈りを描く賛美歌「M」。戸田は全作品の脚本を執筆・初監督をつとめる。1年間の自主配給による上映が話題を呼び、「永遠が通り過ぎていく」が待望の映画館での上映決定。詩的で私的な短編集は、認められない自分も照らす“賛歌”となって、きっとあなたの世界に降り注ぐ──。

※映画「永遠が通り過ぎていく」予告編 
※TodaMakoto Official YouTubeより参照
 

  • クレジット

出演:中尾有伽 竹内ももこ 西野凪沙 白戸達也 國武綾 五味未知子 イトウハルヒ
監督・脚本・編集:戸田真琴
劇中歌:大森靖子
音楽:AMIKO / GOMESS
共同プロデュース・スチール:飯田エリカ
撮影:平見優子/谷村咲貴/林大智
照明:原澤遥哉
録音:柳田耕佑/鈴木一貴
オンライン編集:橋本悠平
助監督:小林大輝 伊藤希紗
配給協力:羽佐田瑶子 長井龍
公式HP:https://eien-movie.com/
2022年/日本/カラー/60分 配給:para (C)Toda Makoto
 

配信元: PR TIMES
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