シアトル警察、合法化された大麻の安全な使用を「ドリトス」で啓発
Case : 1,000 Bags of Doritos
2012年12月、アメリカのワシントン州とコロラド州で『大麻』を嗜好品として使用することが合法化されました。
これまでも医師の許可のもと、痛み止め等の目的で医療用としての利用は認められていましたが、昨年この2つの州では大麻合法化の是非を問う住民投票が行われ、その結果、州法が改正され嗜好品としての大麻の所持・使用が認められることとなったのです。
とはいえ、大麻が未成年者に及ぼす影響や、健康を害する危険性等が以前より指摘されており、使用する人の高いモラルが求められています。
そこでワシントン州シアトル警察では、大麻の安全な使用を啓発するため「Hempfest pot festival」と題したキャンペーン活動を3日間にわたり実施しました。
アメリカで人気のスナック菓子「ドリトス」のパッケージに大麻使用の際の注意事項を記したシールを貼り、それを人通りの多い週末の街中で1,000袋を無料配布して注意喚起を促したのです。
シールには以下のように記載されています。
● 大麻の使用に際して、やってはいけないこと
「未成年者(21歳未満)による摂取」「大麻を吸った後の運転」「大麻を売買すること」「公園や路上などの公共の場での使用」。
● やってよいこと
「ピンク・フロイドの“The Dark Side Of The Moon”を適度なボリュームで聴くこと」「Hempfest(シアトルで毎年開催されている大麻使用者のお祭り)を楽しむこと」。
ちなみに、“スナック菓子に注意書きを載せる”というアイディアにはれっきとした理由があります。
大麻には食欲増進の作用があり、摂取するとお腹が空きます。そこでドリトスを食べながら、改めて大麻について考えてもらおう、というのが企画の狙いです。
“大麻の使用”という扱いづらいテーマを、少しユーモアを交えたアプローチで展開するところに、この問題と長い目で向き合っていこうという当局の姿勢が感じられました。
参考サイト
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