都市再生×健康文化で遊休地を都市型ウェルビーイング拠点に 「リトデポ」開業
JR東日本の都市型ウェルビーイング拠点「リトルリトリートデポ(通称:リトデポ)」が、2025年11月29日(土)さいたま市大宮駅西口に開業しました。場所は、かつて車両の整備車庫として使われていたJR車両メンテナンス跡地。本プロジェクトは遊休地を単なる商業施設として再開発するのではなく、「都市機能としてのリトリート(休息と回復)」をテーマに据えた施設です。

本施設の総合クリエイティブ・ディレクションおよびトータルプロデュースを担当したのは、株式会社スキーマ。同社はコンセプト立案からチームビルディング、持続可能な収益と文化を生むためのコミュニケーション設計までを一気通貫で主導しました。

「遊休地×体験×文化定着」を軸にした価値設計
リトデポのマーケティング設計は、大きく3つの軸で整理されています。1つ目は、鉄道インフラ跡地という遊休地の価値転換。スキーマはこの場所を「都市と地域の循環を生むハブ」と再定義し、立地や歴史そのものを価値として組み込みました。
2つ目は体験の再定義。サウナやキャンプといった要素を入り口に、日常から非日常へとスイッチを入れる「心のインフラ」としての体験を設計しました。3つ目は文化定着の実装。イベントやローカル商品を連動させることで、消費で終わらない生活文化として根付かせる仕組みを構築しています。

オープニングイベントで示すオリジナリティー
グランドオープンでは、リトデポのコンセプトを象徴するオープニングイベントを実施。JR東日本の関係者とともに、サウナの起動儀式である「オープニングロウリュ」が行われ、鉄道インフラとウェルビーイング文化が交差する瞬間を人々に示しました。

さらに、キッチンカーや全国のリトリート施設と連携したサウナマルシェを通じて来場者に「買う・知る・つながる」体験を提供し、他の商業施設にはないオリジナリティーをアピールしました。

遊休地活用を文化に変える
リトデポは、遊休地活用を一過性の話題づくりで終わらせず、体験設計と文化定着を組み合わせることで他施設との差別化を図り、都市における新しい循環モデルを提示する取り組みです。
施設そのものだけでなく、価値の伝え方や関係人口のつくり方まで含めて設計した点は、今後の都市再生やプレースメイキングにおけるマーケティング事例として、参考になる取り組みといえます。
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