まるでクライムシーンな、ケルヒャージャパンの交通広告・シネアドOOH
事件や事故発生時に、簡易的なバリケードを設ける<立入禁止 KEEP OUT>などと印字された黄色のテープ。バリケードテープと呼ばれ、事件現場で警察官や刑事がさっそうとくぐるシーンを想起させる海外ドラマのプロップス(小道具)ですが、日本国内でも見かけることが増えています。

ケルヒャージャパンが、そんなプロップスを活用した日本オリジナルのCM動画を軸に、OOH施策を展開しています。舞台は渋谷駅・大阪駅(それぞれ2025年11月10日(月)から16日(日))、新宿駅・池袋駅(それぞれ11月17日(月)から23日(日))といった主要ターミナル駅。それぞれのサイネージをジャックして、ブランドの存在感を強く打ち出します。
広告クリエイティブは、バリケードテープを大胆にあしらったビジュアルが特徴。「MUD KEEP OUT」「帰る前に10秒ケルヒャー」というコピーがテープにデザインされ、まるで犯罪現場のような“ものものしさ”を演出します。

サイネージで放映されるCMは、同社のモバイル高圧洗浄機「OC Handy Compact(ハンディエア)」を訴求するもの。
電源や水源を気にせず、スポーツやアウトドアで付着した泥汚れを手軽に洗浄できるという製品特性を、海外ドラマ風の演出で表現。CMには「ドロンコバスターズ」が登場し、汚れを一掃する爽快感をコミカルに描いています。

ケルヒャーがグローバルブランドであることから、海外制作のCMを活用したものなのかと思いきや、日本法人が制作したオリジナル動画だといいます。この動画は、11月10日(月)から23日(月)の期間、JR東日本の首都圏主要10路線とゆりかもめの車内モニターの配信プラットフォーム「TRAIN TV」でもオンエア。通勤通学の要所を“占拠”することで、都市生活者に向けて製品特性を訴求します。

また、駅でのOOH展開以外にも、掲出駅近隣の映画館でシネアドをオンエアする大規模なメディアプランを展開します。東京・渋谷では、TOHOシネマズ渋谷で放映。新宿エリアは3館となり、新宿バルド・新宿ピカデリー・TOHOシネマズ新宿で展開。池袋ではグランドサンシャイン池袋・TOHOシネマズ池袋での実施です。また、大阪・梅田エリアにおいては、TOHOシネマズ梅田ならびに大阪ステーションシネマが対象となりました。

この事例のメディアプランは、生活者の“オン”と“オフ”をつなぐ設計が光ります。通勤・通学で駅を利用する移動時間は、情報感度が高く“オン”の状態。そこでサイネージ広告を展開し、ブランドとの接触機会を最大化します。一方、映画館で過ごす時間は、余暇を楽しむ“オフ”の状態。OOHとシネアドを組み合わせることで、リラックスした環境でブランドストーリーを深く浸透させようという意図が垣間見られます。
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