日本郵政グループの広告・プロモーション事例6選

日本郵便株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険の3社と持株会社である日本郵政株式会社からなる企業グループである、日本郵政グループ。

2007年に郵政民営化が実施されてから18年が経過しました。とくに根幹の郵便事業においては、インターネットやSNSの普及や請求書などのWEB化による郵便物数の減少が続いています。そこで、さまざまな事業を展開するなど、新たな領域での事業展開などにも積極的に取り組んでいます。

今回は、そんな日本郵政グループが従来のイメージにとらわれないリブランディングや工夫を凝らしたキャンペーンなど、実施してきた施策を6事例まとめてお届けします。

1.「〒マーク」は次のステージへ、日本郵政グループのリブランディング #NEXTJP 始動

日本郵政株式会社は、日本郵政グループが次の時代をリードするブランドとなることを目指し、日本郵政グループの進化・成長、新価値創出を象徴する新たなアクションマークを策定し、その新マークを起点とした「#NEXTJP(ネクストジェイピー)」を始動しました。

「#NEXTJP」では、これまで提供してきたサービスを礎にしつつ、既存イメージにとらわれないさまざまなアクションを展開予定です。さらに、今年度のアクションに対する意見などを踏まえ、さらに新しい展開も今後検討していくとしています。

1887年(明治20年)制定されたという「〒マーク」。より良いサービスを提供していくための「信頼」と「親しみ」のブランドとして、また、郵政事業を象徴するシンボルマークとして、郵便局のサインとして〒マークも引き続き活用される予定です。

今回、新設されたアクションを象徴するマークのデザインコンセプトは「プログレッシブライト」。日本郵政、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命のブランドカラーが重なることで眩しく光り、疾走感を持って未来を照らすことをイメージしています。

詳細はこちら
施策の裏側に迫ったインタビューはこちら 前編 | 後編

2.「SOZO BOX」想いを伝える贈りもの専門店としてリニューアルオープン

日本郵政株式会社と株式会社JPデジタルが推進する「みらいの郵便局プロジェクト」の一環として2025年3月19日(水)、贈りもの専門店「SOZO BOX(ソウゾウ ボックス)」がリニューアルオープンしました。

JR秋葉原駅近くの商業施設「SEEKBASE AKI-OKA MANUFACTURE」内のこの店舗は、“実はくちべた”な人の気持ちを代弁する、想いを届けるギフトの提案を軸にした新しい社会貢献型の場として注目されています。

「SOZO BOX」は、JR東日本グループと日本郵政グループが締結した「社会課題の解決に向けた連携強化に関する協定」に基づいて2024年2月に誕生した店舗。第1弾では「想いを本と一緒に贈る」をテーマにバリューブックスとコラボし、想いを届ける贈りものとして選書された「SOZO BOOKS」が並ぶ書店型の贈りもの体験を提供してきました。

今回のリニューアルでは、より日常的な“贈る行為”を通して「ありがとう」「ごめんね」「がんばって」などの気持ちを軽やかに伝えることに着目。コミュニケーションに悩みを抱えるすべての人に向け、ギフトを通じて想いをかたちにできる体験の場へと進化しました。

詳細はこちら

3. 郵便ポストの視点から日本各地の景色を堪能。日本郵政、新宿駅にて大型広告展開

日本郵政株式会社は2024年12月30日(月)から2025年1月5日(日)まで、東京・新宿駅メトロプロムナードにて「#郵便ポストが見ている世界」と題した大型広告を掲出しました。

本広告は、全国に設置された173,935本(2024年3月31日時点)の郵便ポストたちが投函口から見ている日本各地の景色を紹介するユニークな試みです。

全国に点在する郵便ポストは手紙や荷物を届けるという役割だけでなく、美しい自然や歴史的な街並み、人々の営みを静かに見守る存在。今回の広告では「もしも郵便ポストが目の前の景色を見ていたら?」という発想をもとに、投函口から覗いた景色を映像で表現しています。

詳細はこちら

4. 帰省してほしい親からの切実な言葉がずらり。日本郵政の「せめて残暑見舞いだけでも」広告

日本郵政株式会社は、2024年8月12日(月)から8月18日(日)にかけて、親から子に、帰省を促す、どこか愛らしく、ときに切実なメッセージ広告を東急東横線渋谷駅 B4Fおよび京王線、京王井の頭線の各駅にて展開しました。

帰省してほしいのに、今年も帰ってこない子どもたちに向けた、親からの全14種類のメッセージが記された広告。「家のWi-Fi速くしたよ!」「あんたの荷物、片付けにこーへんのやったらほかしてまうで。」「ご飯だけでも食べに来て」など、親ならではのメッセージが並びます。

中には「3丁目の中華料理屋、ちょっと味が変わったぞ」「夕焼けチャイムの曲が変わったよ」など、地元の変化がちょっと気になってしまうものもありました。こうした親から子へのメッセージとあわせて、広告の右下部分では「それでも帰省しないなら、せめて残暑見舞いを贈ろう」と呼びかけています。

詳細はこちら

5. 郵便局がドラマレーベル立ち上げ?!「こやぎフィルム」プロジェクト始動

日本郵政株式会社は、郵便局をより身近に感じてもらうことを目的に、SNSで人気の映像制作集団「こねこフィルム」と共同でドラマレーベル「こやぎフィルム」を立ち上げました。新たに開設したTikTokアカウントで、制作したショートフィルムを発信します。

「こねこフィルム」は、映画やドラマ現場での経験豊富なクリエイターたちによる映像制作のプロフェッショナル集団。「日常をシネマティックに」をコンセプトに、エッジの効いた世界観の作品を発表し続け、SNS総フォロワー数は250万人以上、累計再生数は15億回を超えています(2024年10月9日時点)。

日本郵政と「こねこフィルム」が共同で立ち上げた『こやぎフィルム』は、童謡「やぎさんゆうびん」がモチーフとなっています。やぎが手紙を咥えているビジュアルや、切手を模したポスターなど、一目で郵便局を連想できるクリエイティブにも注目です。

詳細はこちら

6. 大切な人に想いを届けるズッキュン♡ 郵便局第3弾、初のアバター接客も登場!

日本郵政株式会社は、2024年8月9日(金)から2024年8月19日(月)までの期間限定で、「ズッキュン♡郵便局 in Tokyo」を池袋・サンシャインシティ 噴水広場(アルパB1)にオープンしました。

このイベントは郵便件数が減少し続けるなか、若い世代へアプローチし、大切な人に想いを手紙で届ける楽しさや、郵便局をより身近に感じてもらうことを目的に開催。2023年8月に渋谷、2024年3月に大阪で行われた第一弾、第二弾は、Z世代を中心に人気を博し、累計来場者数は2万人を突破しています。

イベントでは、郵便に関連する体験型コンテンツが、ハートがモチーフの「KAWAII」をコンセプトとして展開されています。

好きな香りを手紙に添えられる「ふんわり♡香りレター」では、デジタルのメッセージでは伝えることができない「香り」を送る体験を通して、手紙やはがきを送り合う良さを体感できます。

撮影したプリントシールで世界にひとつだけの切手を作ることができる「ズッキュン♡切手プリ」や、色とりどりの便箋やペン、シール、オリジナルの消印風スタンプを使って手紙を書くことができ、推し活にも活用できそうな「カラフル♡ファンレター」といったコンテンツは、普段手紙を書かない人も手紙に親しむきっかけになりそうです。

詳細はこちら

日本郵政グループの広告・プロモーション事例6選まとめ

大きくは縮小傾向の郵便事業において、新たな視点や工夫によるイメージ刷新や利用促進の取り組みが目立ちました。

また、最新トレンドを取り入れた施策や取り組みなど、新たな時代にマッチした事業継続というところを意識した事例も目立ちました。歴史ある組織だからこそのすでに定着したブランドイメージを、どう移行していくか、手を替え品を替え実施されている取り組みには、参考となるアイデアも多く見受けられます。

その他の事例集についてはこちら
https://predge.jp/search/post?othres=6806
会員登録、メルマガの受信設定はこちら
https://predge.jp/

ランキング

最近見た記事

最新記事

すべて見る