日常の小さな幸せに着目 佐賀市が提案する「あたりまえハッピー」とは?

佐賀市が展開するシティープロモーション「#あたりまえハッピー」は、地域に根づく“日常のしあわせ”をテーマに、地元の人にとっては当たり前すぎて気づけない魅力を外の視点から見つめ直す取り組み。観光名所や特産品といった特別な資源ではなく、日常の風景や習慣に焦点を当て、佐賀らしい暮らしの豊かさを伝えています。

外の目で当たり前を照らすイベント

2025年11月28日(金)には、SNSで募集した投稿を題材にした公開イベント「あたりまえハッピーどうでしょう会議」を開催予定。全国のクリエイターやメディア関係者が参加し、「こんな日常、うらやましい!」と思えるNo.1ハッピーを決定します。

レビュアーにはトラベルカルチャー誌『TRANSIT』編集長の菅原信子さん、ライターのヨッピーさん、サガテレビの平川邦明アナウンサーらが登壇。外部の視点が加わることで、地元では見過ごされがちな魅力を見出します。選ばれたエピソードやコメントは市内各所に掲出され、SNSや地域メディア「EDITORS SAGA」でも発信される予定です。


菅原信子さん(『TRANSIT』編集長)

日常を感じる展示

11月29日(土)、30日(日)には、東京・下北沢のBONUS TRACK GALLERY 2で「佐賀市のあたりまえハッピーどうでしょう展」を開催。佐賀市民の投稿を写真と言葉で紹介します。そこでは「自転車でどこまでも行ける」「海苔がうまい」などの声を通して、当地の日常の豊かさを体感できる内容です。

都市部の来場者にとっては、地方の暮らしをリアルに感じられる場となり、移住やUターンを考えるきっかけにもなるでしょう。


©散歩社/撮影:村上大輔

日常から誇りを育てるブランディング

このプロジェクトの核は、「地元の人にとってはあたりまえすぎて気づけない、このまちのしあわせ。」です。行政が一方的に発信するのではなく、市民が主体となって関わることで、自然にまちのストーリーが紡がれています。SNSのハッシュタグ「#あたりまえハッピー」には日常を慈しむ投稿が集まり、地域の誇りを育ててくれることが期待されます。

本施策は、派手な手法を使わず日常からシビックプライドを育てる試み。何気ない習慣を共有する行為そのものが、まちへの愛着を深めるきっかけになる予感に溢れています。

誰かに“見せるまち”ではなく、“自分たちが誇れるまち”を目指す佐賀市。小さな幸せを文化として可視化するこの取り組みは、地域ブランディングの新たな方向性を示しているといえるでしょう。

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