構想1秒、制作100日!?ーー伊右衛門特茶のハマる交通広告

サントリー食品インターナショナルが発売する「伊右衛門 特茶」は、トクホ(特定保健用食品)のお茶として「健康に良い」とうたわれるペットボトル入り緑茶飲料のひとつです。同社は、体脂肪の低減を示すグラフがそのパッケージにデザインされたことを知らしめるべく、CMや交通広告を展開。なかでも都営地下鉄のドアステッカーとホームに掲示した交通広告がぴったりと「ハマる」ことでビジュアルイメージが完成する施策が話題を呼んでいます。

この広告施策のクリエイティブチームのメンバーである関谷アネーロ拓巳さん(SIGNING)によると、この企画はサントリー食品インターナショナルの伊藤正明さんが着想し、クリエイティブチームが一丸となり実現。ドアステッカーと駅側広告枠が重なる場所を見つけるところからリサーチを開始し、車窓と交通広告掲示場所の距離や、グラフをぴったりはめるための計算・検証までを手掛けた「構想1秒、制作100日」のプロジェクトだったといいます。

ホーム側の広告は、あえて特茶の広告だとわからないようにデザインされ、駅で「これなんだろう?」と思った後に、電車から見たり、SNSで掲出動画などから「そういうことか!」と驚きを生むためのもの。

デザインのバリエーションは「駅によって電車の停車位置と広告媒体の位置が異なることから、グラフの位置をそれぞれに設計する必要から生じた」「このアイデアを実現できるメディアがあることを誰も知らない状態でしたので、(実現できる場所が)見つかった時はアドレナリンが出ました」とPR EDGEの取材に答えています。

この広告は、都営新宿線の新宿三丁目駅(電車内5・7号車)・岩本町駅(3・4・6号車)、森下駅(10号車)、都営浅草線の五反田駅(3号車)、浅草橋駅(6号車)の8カ所で掲出されています。また、東京都内のファミリーマート1店舗でもぴったり広告を展開。

一見すると掲出ミスとも思われてしまうようなビジュアルデザインがホームで人びとの関心を招き、まるで謎解きをするような「アハ体験」をもたらすギミックは、広告パーソンのアイデアを具現化しようという熱意に支えられていました。

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