北欧マクドナルド、ディスレクシアの理解を広める『読めない屋外広告』を掲示
Case: McDonald’s Dyslexia Billboard Takeover
マクドナルドがスウェーデン国内で、“読むことのできない”屋外広告キャンペーンを実施しました。
どのような広告かというと…
たとえば、通常なら「BACON CLUB HOUSE」と書かれているはずの商品名が、1秒も経たないうちにアルファベットの綴りが何度も入れ替わり、文字を読むことができないのです。
マクドナルドがこの広告を実施したのは10月4日、世界ディスレクシア(難読症)デー。ディスレクシアとは、知的能力には異常がないものの、文字を理解したり、読んだりする能力が失われる脳の病気のこと。文字がゆがんで見えたり、文字の形を記憶できなかったり、意味が理解できない…といった症状があると言われています。
マクドナルドは、あえて“読めない”広告を打ち出すことで人々にディスレクシアの症状を疑似体験させ、ディスレクシアの人が日々どのように生きているのかを実体験を通じて伝えることに成功したのでした。
さらに、屋外広告だけに留まらず、マクドナルド店内のメニューボードでも同様の広告を展開。
また、2001年以来、1550万冊以上の児童書を配布している“ほんのハッピーセット”というプロモーション内でも、症状をテーマにした本が配布されました。これは難読症の小さな男の子を中心に物語が進み、読者が難読症を持つ人の気持ちに寄り添える内容になっています。
他人が抱える問題に心から共感するのは容易ではありません…
そんななか、疑似体験ができる広告クリエイティブを通じて理解を促そうとしたマクドナルド。まさに、“百聞は一見に如かず”な体験型のCSR広告でした。
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