コスタリカの電気機器メーカー、インフルエンサーを巧みに使った“火災事故抑止”プログラムを実施
Case: I Need a Hand
中米のコスタリカにて電気機器メーカーのBticinoが、“火災事故を抑止する”ためのユニークな取組みを実施しました。
Btcino / I Need I hand from Anagram on Vimeo.
とある調査によると、コスタリカにおける火災のうち42%が電気系統のトラブルによるもので、その原因となっているのは“非公式の電気工”という結果がありました。
というのも“非公式の電気工”が大勢いるものの十分な教育がされておらず、電気に関する情報に触れられる機会が不足しており、事故が多発しているのです。
Bticinoはそんな現状を踏まえ、腕利きの電気工の存在を見つけ、彼らに正しい情報提供を行い、より活躍してもらうための環境整備を行うことにチャレンジしました。
“国内のどこに、どんな腕利きの電気工がいるのか”、それを見つけるべく同社が白羽の矢を立てたのが、モデル 兼 シンガーであり、125,000以上のFacebookいいねを誇るMelissa Moraさんです。
彼女に協力を得て、Facebookで以下の投稿をしてもらいました。
みなさん、手伝って欲しいです!
電気工の方で手伝ってくれる方はいますか?
自宅で作業をしなければいけないのですが、これを手伝ってくれる人が見当たらないのです。
もし誰かいたら教えてください。
彼女の影響力を生かして、投稿のコメント欄を通して「工事なら任せろ!」という“電気工の自薦・他薦を募る”作戦です。
この投稿には24時間で、「私に連絡をください」「私の両親が電気工です」など、1,000以上のコメントが殺到しました。また227件シェアされ、最終的に1,400名の電気工の連絡先を見つけることができました。
Bticinoは集まった電気工の情報をデータベース化して彼らにコンタクトを取り、適用規格、最新の電気技術、配線について学ぶ講習会を開きました。この“学びの場”は年間を通して開催することで、着実な技術の向上を図るプログラムになっています。
今後Bticinoは、本取り組みを通じて繋がった電気工たちを同社商品のアンバサダーに位置付ける構想を持っているといいます。インフルエンサーの影響力を巧みに生かした斬新なネットワーキング施策でした。
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