「何もしないことは罪である…」 “通報する大切さ”を啓発する仏NPOのInstagram活用施策
Case: @GuiltyTags
家庭内暴力等が原因で、1日に2人の子供が殺されているというフランス。悲惨な事件を少しでも未然に防ごうと、児童保護団体・Innocence en dangerが「通報の大切さ」を訴えるインスタグラムキャンペーンを実施しました。
キャンペーン名は、『@GuiltyTags(有罪タグ)』。
同団体は専用のインスタグラムアカウントを作り、実際に殺害された子供たち9名の生前の写真を投稿。
それぞれの写真には、子供たちが置かれた危険な状況について“事前に通報できたであろう”60名の人々をタグ付け。
彼らが普段いかに被害に遭った子供たちの身近にいたかをタグから辿れるようにし、「通報しないことの罪深さ」を訴えました。
例えば、サラという女の子の写真にタグ付けされたのは、冷酷な母親に、家庭内暴力を見過ごす叔母、サラと面談をしたソーシャルワーカーに、家庭の問題に気がついていたであろう学校の校長先生など。
娘に対する母親の暴言や、サラの青あざの写真など、事件に繋がるヒントはインスタグラムに数多くあったにも関わらず、誰1人として通報した人はいなかったと気付かされます。
またより多くの人々にキャンペーンを知ってもらおうと、屋外看板も設置。沢山の歩行者が写真のタグを辿り、“通報すること”や“異変に気付くこと”の大切さを痛感しました。
「何もしないことは罪である」ということを目に見える形で力強く訴えた、仏児童保護団体の啓発施策でした。
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