“ラスベガス式”ギャンブルと“フィンランド式”ギャンブル、その大きな違いとは?

Case: All in for Finland

北欧の4ヶ国のひとつである、フィンランド。サンタクロースやオーロラなど、おとぎ話に出てくるような場所、というイメージを持っている人も多いかと思いますが、実はギャンブルがとても盛んに行われていることをご存知でしょうか。

同国には1938年に設立されたRAY(フィンランド・スロットマシン協会)という賭博業を独占的に展開する団体があり、その収益金の全てを障害者、ホームレス、退役軍人といった人々の健康福祉のための支援資金に充てています。つまりギャンブルをすることで社会貢献につながるわけですね。

今回ご紹介するのは、このRAYによるキャンペーン動画。活動の主旨や内容を人々に広く知ってもらうことを狙いとしたもので、ラスベガスのカジノ王であり、世界有数の大富豪・Richard Diamond氏と、ジャーナリストのLauraさん(ともに架空の人物)が登場します。

世界有数の富豪であり、ギャンブル=金儲けの手段であると考えるDiamond氏は、Lauraさんの言う『フィンランドでは、カジノ自体が慈善事業なのだ』という事が信じられません。そこで本当なのかどうかを確かめるため、実際にフィンランドを訪れる…という内容。

要は、煌びやかで一攫千金の夢を追う“ラスベガス式のギャンブル”と、社会貢献のひとつであり、国民から強く支持されている“フィンランド式のギャンブル”を対比させ、RAYがどれだけ人々に貢献しているかをアピールしたというわけです。

日本でも宝くじの収益の一部は発売元の地方自治体に納付されるようになっていますが、RAYからは2016年だけでもすでに4億2,000万ユーロ(約500億円)が各慈善団体に支払われたといい、非常に大規模なものとなっています。

世界有数の社会福祉国家と言われるフィンランドにおいて、ギャンブルがこのように重要な役割を果たしているとは、少し意外ですね。


RAY – GOOD WILL GAMES AND CASINOS – All In For Finland (60sec) from Avaus on Vimeo.

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