かっぴーの広告代理店の人にシェアされたいコラム vol.1『広告マン、SNS使わなすぎ問題』


AdGangをご覧の皆さま、こんにちは〜!
はじめまして、漫画家のかっぴーです。

AdGang初のコラムで、しかも漫画家なので「ハッキングされたか?」と思ったかも知れませんが、通報しないで大丈夫です!

ぼくは、広告代理店のクリエイティブ出身で、先日脱サラして漫画家になった者です。
宜しくお願いします!

SNSを題材にした漫画「SNSポリス」などを描いているのでAdGangでSNSについて書かせて頂く事になりました!

広告代理店の社員はSNSを使いこなせているだろうか?

皆さん、SNSしてますか!?

完璧に使いこなしてる、さとなおさんみたいな人は大丈夫です!
恐れ多いのでブラウザ閉じてください!(今すぐ)

あくまでぼくが知る限りなので、偏見も大いにあるかと思いますが広告代理店の人って、SNSあまり使ってないですよね?

その大きな理由の一つは、徹底された[コンプライアンス文化]。
ぼくも広告代理店出身なので、事情はとても良くわかりますが、結論から言うと、広告代理店の人は「SNSを過剰に怖がっている」と思います。

SNSを知らないのに、過剰に怖がるとどうなるか。変なところを気にするのに、大事なところを気にしなくなります。

例えば、ファミレスにタキシード着て行ったらズレてますよね?
例えば、フレンチをお箸で食べたらズレてますよね?
そんな感じのズレが分からない人が、広告業界にはたくさんいます。

理想を言えば、学生時代にSNSを使い倒して何度か失敗してみて「こういう使い方はダメなんだな」とか「こういうのはウケるんだ」とかSNSの空気を分かった上にコンプライアンスが来ていれば良いんですけど、すでに広告代理店に入ってしまった後では、保守的になるのも分かります。

でも、言わずもがな今後業界に入ってくる若者は、 ソーシャルネイティブ。そういう若者と競っていくには やっぱりSNSは避けて通れない。

先輩がいくら「若者は、上座と下座も分からないのか!」と怒っても若者に「おっさんは、公式RTと非公式RTも分からないのか!」って言われてしまう。

例えば、こんな事が…

広告業界人にありがちなSNS活用の落とし穴 その1 <小声で爆弾発言罪>

具体的に、どんなマズい事が起きているかと言うと、ツイッターって、自分が連絡先を登録している人がツイッターアカウントを作ると「○○さんがツイッターをはじめました」みたいに出るんですね。
それでアカウントを見に行くと、広告代理店の人が公開前のサイトをテストツイートしてる。
いやいや、鍵かけて〜!

どんなにひそひそ小声でも、SNS上では無関係に広まってしまいます。
これは「小声で爆弾発言罪」です。

この「はじめました」通知自体もOFFにできるし、みんなに知られていない捨てアドレスで登録する方法もありますが、そもそもアカウントに鍵をかけないと検索でヒットしちゃうので公開前の内容がダダ漏れになります。

リテラシーがある方は「そんなバカな事あるか?」って思うかも知れませんが、ぼくは4回見た事あるんで結構あります。

広告業界人にありがちなSNS活用の落とし穴 その2 <ダチョウ倶楽部罪>

あと、広告代理店の人って自分が関わった案件を「言ってはいけない」って暗黙の了解ありません?
ぼくは「この仕事に関わりました!見てね!」とか言っちゃうタイプなんで、クライアントに禁じられていない限り、拡散のためにも言います。

なので、そもそも「言うのOK派」なのでどうでも良いんですけど、「言うのNG派」の人の投稿がそもそも関わったのバレバレなんですよね。

例えば「CMで見たお菓子、美味しくて大人買いしちゃったぜ!」みたいな投稿が、同じ広告代理店の人が同時多発的にフェイスブックに投稿していたり。
いやいやいや!関わったなら関わったって言えばいいじゃん!何か事情があって言えないんだとしたら、バレバレだし!

「言うなよ〜絶対言うなよ〜」って、ダチョウ倶楽部の「押すなよ〜」みたいな前フリ?みたいな事がよくあります。これは「ダチョウ倶楽部罪」です。

挙句、「このCMおもしろい〜」なんてエア自画自賛な投稿もあったり。事情が無い限り、素直に関わったって言ってしまった方が良いと思うんだけど、どうなんだろう。

これは、ツイッターでもあります。気になるキャンペーンがあって、どこが作ったのか知りたいけど公開されていない時、ぼくはリアルタイム検索で探してみます。サイトが公開された数分後、真っ先にツイートしているアカウントをチェックする。最初にツイートするのはかなりの確率で身内ですから。たとえプロフィールに会社名が入ってなくても、そういう人は過去にも自分が関わった案件をツイートしてます。ちょっと遡れば、大体どこの会社の人かわかる。

なので、「言うのNG」という信条があるのなら、もっと隠さないとバレバレ。中途半端になるなら、言ってしまった方が見る方も気持ち良いと思います。

この様な「小声で爆弾発言罪」「ダチョウ倶楽部罪」みたいな感じで、広告代理店の人は「そこ気にしないのに、そこ気にするの?」ってSNSリテラシーのズレが結構ある。

他にも、たくさんあって、ぼくは今後お仕事をご一緒する方とはまずお茶でもしながらSNSに対する考え方を共有し合う必要あるかもなと思ってます。

ぼくの漫画は、広告案件に起用して頂く事も多いのですが、その漫画を拡散する経路がぼくだけってケースもよくあります。ぼくが寝坊してツイートできなかったら終わる!みたいな恐怖で前日は眠れません!(寝ます)

色々独断と偏見で書いちゃいましたけど、広告代理店の人たちはみんな頭がいいのでSNSなんてすぐ使いこなせるはずだと思ってます。だから、一緒に面白いコンテンツをつくって、一緒にSNSで戦える仲間を増やしたいんですよね。

どう思いますか?さとなお先生。

反響が良ければ、次回もやりますので宜しくお願いします!

また、広告代理店を舞台にした長編漫画の連載もはじまったので、AdGnag読者の皆さまには是非読んでほしいと思ってます! →→→ 漫画「左ききのエレン」

文:かっぴー
1985年生まれ。大手広告代理店のクリエイティブ職を経て面白法人カヤックに転職し、気付いたら漫画家になっていた人。SNSあるあるギャグ漫画「SNSポリス」をはじめ「おしゃ家ソムリエ!おしゃ子」など連載多数。広告代理店を舞台にした初の長編連載「左ききのエレン」第1話公開中。ツイッターやってます!

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