“未来型宇宙旅行”をレトロなタッチで描いた、NASAのポップなスペーストラベル・ポスター
Case: The Grand Tour
宇宙に飛び出すことが夢であった時代は去り、宇宙がより身近に感じる時代に突入しています。厳しい訓練や難関を突破して宇宙飛行士にならずとも、誰もが気軽に宇宙旅行を楽しむことができる時代もすぐそこまで来ています。
そんな中NASAの研究開発機関であるジェット推進研究所が、シアトルにあるデザイン・イラストスタジオのInvisible Creatureに制作を依頼して作り上げた、未来の旅行をレトロなタッチで描いた“宇宙旅行のポスター”をご紹介します。
まずは、“The Grand Tour”と題されたこちらの作品をご覧ください。
60年代のSF小説の表紙絵からヒントを得たというこちらの作品は、175年に一度、木星、土星、天王星、海王星が太陽に向けてほぼ一列に並ぶという、いわゆる「惑星直列」の機会に、4つの惑星を順番に訪れることができるという「グランド・ツアー」を描いたものです。
1977年の「惑星直列」の際に、NASAはボイジャー1号とボイジャー2号を打ち上げ、「グランド・ツアー」を初めて実現しました。
Invisible Creatureは“Experience the charm of gravity assists”(重力アシストの魅力を体験しよう)というキャッチコピーをチャーミングな書体でプリントし、「グランド・ツアー」を200年に一度の一大イベントとして捉え、5世代に一度訪れる貴重な機会としてポップに描いています。
続いては、火星への旅を誘うこちらのポスター。
草花のデザインが随所に施されており、70年代初頭のタッチで描かれています。火星に人間が住むことができるようになったかのようなメッセージを、このビジュアルから読み取ることができます。
最後は、土星の第二衛星であるエンケラドゥスを描いたこちらのポスター。
氷の外殻の下には全球を覆う海があり、氷の噴霧が噴出していることから、熱湯が噴出するイエローストーン国立公園の間欠泉の一つである“Old Faithful”(オールド・フェイスフル・ガイザー)にちなんで、“Cold Faithful”との呼び名が付けれられています。
現在、大自然を求めて多くの観光客がヨセミテ国立公園やイエローストーン国立公園を訪れる感覚で、未来人はエンケラドゥスを訪れるのではないか…という発想の元描かれたといいます。
これらのポスターは、ジェット推進研究所の2016年カレンダー「Visions of the Future」の一部であり、Invisible Creatureのオンラインショッピングサイトで購入することができる他、NASAのウェブサイトから無料でダウンロードすることもできます。
他のポスター画像と合わせてご覧ください。
(via NASA)
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