仏広告会社のシャレた求人広告「この絵文字、何の広告かわかりますか?」
Case: Guess
フランスの広告会社・Lost Boysが実施したユニークな求人広告をご紹介。
広告への関心が高く、資質のある学生に、同社の求人に応募してもらうことを意図して作られたクリエイティブです。全5種類。
いずれも複数個の絵文字アイコンが中心にあり、その上にはコピー、そして右下には“一部が空白”になったメールアドレスと、「“このアドレス”にメールして、予約してください。」と記されています。
コピーは…
Guess the ad. Get the job.
([この絵文字が]何の広告を指しているか推測してください。そしてこの職を得ましょう。)
世界各地できわめて話題になった広告を“いくつかの絵文字だけ”で表しており、その「クライアント名」を、メールアドレスの“空白部分”に入れることでメアドを完成させて、当社へエントリーしてくださいね、という主旨の企画。
広告が本当に好きな学生、意欲のある学生をスクリーニングするための洒落た求人広告です。広告人に必要とされる想像力・クリエイティビティを養い、そして発揮するには、「数多くの成功事例(ケース)を“貪欲に吸収すること”、そして、“いつでも取り出せるように自らの引き出しにおさめていること”が重要なんです」というメッセージを込めているのではないかと推察されます。
是非“広告好き”の皆さんは、No.1~No.5までの作品が、『どこのクライアントの何の広告か』を想像してみてください。恐らくは一度はどこかで見たことのある作品ばかりだとは思いますが、絵文字だけでわかるでしょうか?ヒントは、メールアドレスの空白になっている文字数です。それぞれ答えとなるクライアント名に即した文字数が空白になっています。
なお、筆者の見解は下にスクロールしていただくとまとめて記してありますので、想像力を働かせた後に是非比べてみてください。
筆者の推測は以下の通り
[No.1]テレビチャンネル・TNTがベルギーで放送開始するに伴い実施したフラッシュモブ動画。2012年にYouTubeに投稿され、現在までに5,300万回再生された作品。街中に突然設置された怪しいボタン(そばには「PUSH TO ADD DRAMA」というサインがある)を押すととんでもないことが起こる…というストーリー。
[No.2]バーガーキングの「WHOPPER SACRIFICE」キャンペーン。Facebookの友達を10人削除する(≒燃やす)と、ハンバーガーを一個プレゼントするという企画。2009年のカンヌでチタニウム ライオンを受賞した作品。
[No.3]男性用デオドラント・Old spiceのCM “The Man Your Man Could Smell Like”(男の中の男のように香る男)。2010年にテレビCMだけでなくYouTubeでも公開され、現在までに5,200万回近く再生された作品。動画そのもののインパクトだけでなく、メイキングムービーやSNSを戦略的に活用して“話題を醸成する”仕掛けが注目を集めました。
[No.4]フルーツ味のお菓子・SkittlesのWeb動画「Touch the Rainbow」シリーズ。YouTubeで公開された動画で、視聴中に画面に映るSkittlesに指を当てると愉快なことが楽しめるという仕掛け。タッチパネルディスプレイが増えてくる中で、インタラクティブな動画視聴体験を“アナログ”に堪能できるというコンセプトが斬新。以下の動画のように猫が登場するものだけでなく、お姫様が出てくるものなど様々なものがありました。
[No.5]黒ビールブランド・GuinnessのCM「Noitulove(‘進化’を表す’Evolution’を逆にした造語)」。2006年のカンヌでフィルム部門のグランプリを受賞した作品。パブで飲んでいる男性たちが“逆向きに進化していく”というストーリーで、ラストコピーは“Good Things Come to Those Who Wait.”(待っている人にこそ、いいこと[≒ ギネスの味わい]がやってくる)というものでした。
(via adeevee)
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