人の感情や思いを可視化。「脳波」を活用した世界の広告・マーケティング 7選

Case: Brain Waves In Advertising

ドイツの精神科医によってはじめて『人のそれ』が報告されてから90年近くが経過した今なお、未知の部分が多い『脳波』。今回はそんな“人の感情や思考をつまびらかにしてしまう”ポテンシャルを秘めた、『脳波』を活用した広告、プロモーション、マーケティング活動の事例をまとめてご紹介します。

発展途上のテクノロジー(ツール)を使った、チャレンジングなケースの数々をご覧ください。

1. 脳波を計測してビールを注いでくれるマシーン

[企業名:South African Breweries]

南アフリカのビールブランド・Castle Liteが開発した、脳波を計測してビールを注いでくれるマシーン、その名も「The Extra Cold Mind Reader」。

脳波計測用のヘッドセットを付けた人が、目の前のディスプレイに表示される“熱いもの”や“色っぽい女性の姿”などに集中力をかき乱されることなく、“冷たいもの”(キンキンに冷えたビール)を考え続けられた時間によって、グラスに注がれる生ビールの量が変わるというマシーンです。

精神を集中し、“冷たいもの”について長時間イメージできるほど、その“報酬”として冷たいビールが多くグラスに注がれるよう。バーなどでのちょっとしたアトラクションで楽しめそうです。

(詳細はコチラの動画で)

2. 英航空会社、“脳波によって色が変わる”ブランケットで顧客満足度を測定

[企業名:British Airways]

英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズが、顧客満足度を脳波で測定するという画期的な装置「ハピネス・ブランケット」を開発しました。

光ファイバーが織り込まれたこちらの毛布は、脳波を測定する機器と連動しています。乗客が頭に装着したヘッドセットが、リラックスした気分を感知した時はブランケットは「青色」に、逆に緊張していたり不快な気分の時は「赤色」に光るという仕組みです。

このブランケットは実験的に使用され、ブリティッシュ・エアウェイズは同テストにより、乗客に快適なフライトを提供するには食事の質やタイミング、エンターテインメント、機内の照明など、総合的なサービスが必要だと結論付けています。

3. 脳波でaudiのミニカーを運転! FCバルセロナの選手が挑戦した、集中力必須のレーシングゲーム

[企業名:audi]

名門サッカークラブ「FCバルセロナ」のスポンサーを務めるaudiが実施した「Audi Mind Race」と名付けられた企画。

バルサの選手たちがAudiの「R18 e-tron quattro」という車のミニカーを使ってレーシングゲームをするのですが、なんと選手たちの頭部に脳波を読み取る装置を装着し、“意志の力”で車の操縦をしようという試みでした。

(詳細はコチラの動画で)

4. スカンジナビア航空の新シート導入記念イベント 空港のロビーで「早寝」競争!?

[企業名:スカンジナビア航空]

スカンジナビア航空が一部長距離路線のビジネスクラスにおいて、背もたれを倒すと全長200cmになるという新シートを導入するにあたり実施したイベント。

フルフラットシートの快適さを体感してもらうため、多くの人が行き交う空港ロビーの一角で『この座席に横になり、15分の制限時間内でどれだけ早く寝ることができるか』というコンテストを開催しました。脳波を測定する機械で眠りに落ちた瞬間を把握し、一番早く眠った人が優勝。1位に輝いた人には、世界で好きな場所を訪れることができる航空券が贈られました。

5. “脳波を使ってシュールレアリスムの世界を旅する”体験型アトラクション

[企業名:Central Museum Utrecht]

オランダのユトレヒトにあるセントラルミュージアムで、PRの一環として“脳波を使ってシュールレアリスムの世界が体験できる”という斬新なアトラクションが設置されました。その名も“Brain Trip”。

シュールレアリスムの展示場に設置された“Brain Trip”体験室では、脳波を測定することができるヘッドセットが用意されています。これを頭にセットすると、EEG(脳波)を用いて体験者の脳の電気活動を測定し、体験者が“意識状態”にあるのか、“リラックス状態”にあるのかを判別することができるといい、“リラックス状態”にある体験者は、目の前の大画面でシュールレアリスムの世界を堪能することができるというもの。

体験後は、自身の脳の“意識・リラックス状態”の測定結果を知ることができるほか、貴重な体験をSNSでシェアすることもできたそうです。

(詳細はコチラの動画で)

6. 脳波でコントロールするサブウェイの対戦ゲーム

[企業名:SUBWAY]

2014年のサウス・バイ・サウスウエストで、サブウェイが新作ピザのプロモーションとして実施した脳波でコントロールする対戦ゲーム。思念によって、画面の中でカットされたスライスを投げ合うというゲームなどが用意されていました。

7. メルセデスと座禅

[企業名:Mercedes-Benz]

メルセデス・ベンツ日本が「A 45 AMG 4MATIC」のプロモーションとして公開した、座禅をモチーフとした動画。プロドライバーが運転する車体のダイナミックな“動”と、僧侶たちの不動の“静”で構成されているミステリアスな作品。

座禅を組んで微動だにしない5人の僧侶に脳波を計測する機器を取り付けます。彼らの近くでAMGのもつパフォーマンス、躍動感をいかんなく発揮した場合、“修行を積んだ僧侶がそのダイナミズムを間近に感じても動じずにいられるのか”を検証するという科学実験テイストに仕上がっていました。

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