YouTubeのアノテーション機能で伝える、DVの“覆いたくなる”真実

Case: Annotation Excuses

YouTubeの動画に、クリック可能なテキストとして表示される「アノテーション」。動画だけでは伝えきれない部分について説明を補足したり、関連コンテンツへリンクさせるなどの目的で使用される、YouTube独自の機能です。

女性に対するDV反対を訴え、被害者を支援するブラジルの慈善団体・Instituto Maria da Penhaは、このアノテーション機能を応用した啓発動画を制作、公開しました。

悲しげな表情でカメラを見つめる女性。ちょうど彼女の左目の上から額を覆うようにアノテーションが配置されており、そこには「考え事をしていてキッチンのキャビネットに頭をぶつけてしまったの。」と書かれています。

ところがエリア右上の’×’をクリックしてアノテーションを消すと、女性の額にはまるで殴られたような、大きなあざがあったのです。

同様に「階段で足を滑らせて転んでしまった。」と話すこちらの女性も、アノテーションを外すと目の周りに痛々しい内出血が。

夫やパートナーから日常的に暴力を受けている被害女性たちは、たいていその事実を隠そうとします。真実を話せばその後にまたさらなる暴力が待っている、といった恐怖などを理由に、何事もなかったかのように振る舞ってしまうのです。

なかなか発覚しにくいDVという問題を、“嘘の言い訳のアノテーション”で覆い隠すという方法によって表した、今回の啓発動画。Instituto Maria da Penhaは、声をあげたくても上げることのできない被害者たちを救済するべく、身近な人に少しでもDVが疑われた場合にはすぐに通報するよう呼びかけています。

動画はコチラ

ANNOTATION EXCUSES from Agência Africa on Vimeo.

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