ディカプリオに「いいね!」をリクエスト!ロシアの町の環境保護を呼びかける、ある男の破天荒な挑戦
Case: Like from Leo
ロシア西部に位置するオスタシコフは、ヨーロッパ有数と言われる湖のほとりにたたずむ美しい都市。しかし街の至る所にゴミが放置されており、大きな問題となっています。
そんな現状を改善しようと立ち上がったのがロシア人のArtemさん。素晴らしい自然がある一方で、大量のゴミの山積していることを危惧した彼は、オスタシコフの自然を守るための啓発運動を始めました。
まずは街の人々にリサイクルや環境保護についての関心を持ってもらわなければならない、と考えたArtemさんは、国連ピース・メッセンジャーとして環境問題の啓発活動をしているアメリカ人俳優のレオナルド・ディカプリオさんの力を借りることにしました。
力を借りると言っても、相手はハリウッドスター。ロシアの田舎町のために動いてもらうのは簡単なことではありません。
そこでArtemさんはオスタシコフのごみ問題を紹介するサイト「#LIKEFROMLEO」を立ち上げ、そこにディカプリオさんの「いいね!」をもらうことで、この活動の認知度を高めようと試みたのです。
「いいね!」をもらうための方法として、ハリウッドにあるディカプリオさんの自宅近くに「ぜひ私たちのHPを見て下さい!」と書いた看板を掲げることに。看板の制作資金を調達するべくINDIEGOGOでキャンペーンを立ち上げたところ、わずか10日で1,5000ドルもの資金が集まったといいます。
そして看板が設置されると、この取り組みはSNSを通じて瞬く間に拡散。イギリスのロックバンド・One DirectionのメンバーであるLiam Payneをはじめとしたハリウッドセレブもプロジェクトをサポートし、ついにはロシアの大手テレビ局でも取り上げられるほどの注目を集めることに成功しました。
@LeoDiCaprio the coolest thing I’ve ever seen, U have to visit this website, someone bought a billboard just for you pic.twitter.com/GxqVgNnRnP
— Liam (@Real_Liam_Payne) 2014, 11月 22
一連の運動を受けてオスタシコフの行政も立ち上がり、地元の学校でリサイクルやごみの分別など関する勉強会を開催。使い終わった乾電池の回収ボックスも街のあちらこちらに設置しました。
残念ながら、当の本人からはまだ「いいね!」はもらえていないそうですが、ここまで注目を集めることができれば大成功ですね。たった一人のアクションが世界中へと拡散し、さらには行政までもを動かすという、ソーシャルメディアの影響力の大きさを改めて感じさせる事例でした。
動画はコチラ
0