42,000カップル参加!売上18%UP!“W杯破局”を救った、デオドラントブランドによるデジタル施策

Case: Football without wives

サッカーの世界一を決定するFIFAワールドカップ。今夏はブラジルで開催され世界中を熱狂の渦に包み込んだことはまだ記憶に新しいと思います。昨今では会場に足を運ぶ女性ファンも多くなりましたが、まだまだファン層の圧倒的多数は男性ファン。ロシアでは、2010年南アフリカ大会で多くの男性が妻や恋人をほったらかしにし、試合観戦に熱中した結果、女性の不満を募らせ、大会後、実に53,619組のカップルが破局した言われています。

デオドラント制汗剤ブランドのRexonaは、2014年ブラジル大会開催にあたり、ロシアのカップルに再び悲劇が生じないよう、男性も女性もそれぞれ幸せなワールドカップ期間を送ってもらうためにユニークなプロジェクトを実施して、大きな成果を上げることに成功しました。

Rexonaはまずミカエルという架空のプロジェクトリーダーを立て、ネット上で、“Football without wives”(妻なしでサッカー観戦)というプロジェクトを提案させ、プロジェクトへの賛同を募ります。

サッカーの試合に集中したいのに、横から妻に邪魔され、“この時だけは、妻がいなければいいのに”“妻よ、観戦中だけはそっとしておいてくれ”と願う男性は多いようで、プロジェクトは各種メディアでも取り上げられれるなど瞬く間に注目を浴びます。

ミカエルがプロジェクト実現のために資金調達を呼びかけた結果、32,600ユーロ(約470万円)を約4000人から調達することに成功したと言います。

そんな中ワールドカップ開催1週間前、ここでRexonaがヒーローのごとく名乗りをあげます。

Rexonaがこのプロジェクトを責任を持って引き継ぎ、実現させると公言し、資金提供をした人全員に資金を払い戻したのです。この時点でRexonaの評価は急上昇し、求心力がいっきに増加します。

あとはプロジェクトを実行に移すだけ。まず、“男性のサッカー観戦を邪魔しません”との誓約書をオンライン及びオフライン上で作成し、男性が女性に送信し、サインを促します。

署名すると、女性はバーチャルですがブラジルへ旅行している気分が存分に味わえるというインタラクティブなオンラインコンテンツへのアクセス権をゲットすることができます。

これで、男性はワールドカップに集中し、女性は魅力的なオンラインコンテンツに没頭することで、お互いがハッピーにワールドカップ期間を過ごすことができるというプロジェクトです。

結果、約42,000組のカップルが参加し、女性用に作成されたオンラインコンテンツは閲覧回数が150万回に達しました。マーケットシェアにおけるベーシックポイントは66ポイント増加し、ワールドカップブラジル大会1週間前の時点でPR効果は193,500ユーロ(約2,800万円)、120のメディアに登場することに成功しました。また、売り上げは18%増加したと言います。

これまで男性向けのイメージが強かった同社のデオドラント製品に女性の関心を引き付けるだけでなく、ロシアのカップルの危機を救済することに貢献したプロジェクトでした。

動画はコチラ

参考サイト

YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=LT3HuZ_s0L4

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