“回転寿司のお皿”で震災日本への寄付を募る
Case:SUSHI TRAIN
2011年Cannes Lionsでアウトドア部門の銀賞を獲得したプロモーション。
背景・課題
2011年3月に起こった東日本大震災に際して、オーストラリア国民から日本赤十字社への寄付金を募ること。
ただし、ありきたりな手法で寄付を促すのではなく、市民が楽しく気軽に寄付ができるアイディアを考案することにより、寄付する層の裾野を広げることが求められた。
プロモーション方向性
寄付の対象となる『日本』を直接連想できる場所やモノの代表として日本発祥の回転寿し店を活用することを企図した。
施策内容
回転寿し店のお皿に“ドネート・プレート(寄付用のお皿)”を混ぜます。
お客さんにはお皿が回転するレールの上からお寿司だけでなく、この“ドネート・プレート”を手にとってもらい、レジにて食事した分の料金とまとめて、自分が手に取った“ドネート・プレート”分の料金を支払うことで、日本復興に向けた寄付ができるという仕掛け。
ちなみに、お皿のカラーによってそれぞれ寄付金額が定められていたそうです。
結果
わずかな期間で$15,000以上の寄付金が集まったそうです。
このアイディアは非常に評価が高かったこともあり、オーストラリア赤十字社の承認を得た上で、国外でも展開できるよう準備中だそうです。
日常生活の中で気軽に寄付を促すアイディア、大なり小なり抱えている善意を行動(≒寄付)にうつさせるトリガー、として技ありな施策だと思いました。
「関心のそれほど高くない層に対して、関心を持ってもらってから行動を促すというアプローチ」ではなく、「関心のそれほど高くない層であったとしても、気軽に、気楽にアクションに移れるような『きっかけ・契機』を与えるアプローチ」ですね。
私の中では今回のケースのような後者が理想です。
世界各地で実施された赤十字のユニークな広告/プロモーションに関心のある方は下記もご覧ください。
参考サイト
・coloribus.com
http://www.coloribus.com/adsarchive/ambient/donation-appeal-sushi-train-14484155/
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