ヤドカリにも快適な住まいを。スーモが取り組む「ヤドカリ引越しプロジェクト」
「ヤドカリ」は、貝殻を住まいとし、定期的に引っ越す生き物、夏の海の生き物としてポピュラーです。そんな親しみのある彼らに、絶滅の危機に繋がる深刻な住宅不足が迫っています。貝殻不足が原因で、ペットボトルのキャップを住まいとしているヤドカリもいるほど、ヤドカリの住まいは脅威にさらされています。そこで東京海洋大学増殖生態学研究室と不動産・住宅情報サービス『SUUMO(スーモ)』がタッグを組み、ヤドカリに快適な住まいを提供する共同プロジェクトを発足しました。
自然にやさしい素材で住まいを提供
ゴミを住まいとしているヤドカリの住環境を変えようと、ヤドカリにも快適で自然にもやさしい家である片栗粉を原料とした有機素材でヤドカリの住まいを制作。家の形は「繭型形状」で、スーモのイメージである深いグリーンを採用しました。ヤドカリに快適に過ごしてもらえるよう、家の中は広めに設定したようです。今回のプロジェクトでは、ヤドカリの中でも陸上生活をする「オカヤドカリ」に焦点を当てています。
ヤドカリも大満足!
オカヤドカリの生息地・沖縄で彼らの反応をみます。1匹のオカヤドカリが家に近づきますが、引っ越しをせず離れていきます。なかなか気に入ってくれず、そのまた次も、そのまた次も引っ越しなしという状態が続き、暑いなか観測は夜遅くまで及びました。場所や時間帯などを工夫しチャレンジを続けた結果、ついに1匹のオカヤドカリが家に興味を持ちました。家の形を確かめ、よいしょ、と無事引っ越し完了。その様子を見て、プロジェクトチームのみんなは歓喜に包まれました。
人間の身勝手な都市開発などにより動物たちの住処が奪われている中、ヤドカリの住まいも不足してきています。家が不足しているヤドカリの問題解決に繋がる、住居を提供するプロとしてスーモが取り組んだ「ヤドカリ引越しプロジェクト」でした。
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