WBC商戦にまつわるPR・マーケティング施策10選
2026年3月5日(木)に開幕した「2026 ワールドベースボールクラシック」(以下、WBC)。
スター選手が一堂に会し、全国的な関心が高まるこの時期は、企業にとって自社の魅力を効果的に発信しやすいタイミングでもあります。
本記事では、WBCの盛り上がりを生かしたPR・マーケティング施策を10事例紹介します。
1. 観戦中の決定的瞬間を見逃したくないファンのために Uber Eats新CM

Uber Eats Japan合同会社(以下、Uber Eats)は、WBCをはじめとするスポーツ観戦の機会が増える時期に合わせ、中尾明慶さん、仲里依紗さんが出演する新CM「見逃したくないなら、Uber Eatsで、いーんじゃない?野球篇」を公開しました。
自宅で観戦するスポーツファンに向けて、「決定的瞬間を見逃したくない」というニーズに応えられるUber Eatsのメリットを訴求します。
さらに、Uber Eatsを初めて利用するユーザーに向け、初回75%オフになるプロモーションを実施。また、新CMの公開を記念し、オリジナルトレーディングカードも制作しました。
コレクター心をくすぐるトレーディングカードを、数量限定かつ抽選でプレゼントします。「Uber Eatsで注文した食事を楽しみながらスポーツ観戦した」という思い出の証にもなりそうです。
イベント需要に合わせた訴求効果を期待させるCM。「一瞬を見逃したくない」というファンのニーズや感情に働きかける内容で、利用拡大につなげます。
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2. 「優勝を、先に祝わせてください」 大阪の鮨店が祝杯をサービス

大阪・心斎橋の鮨店「鮨滉心(すしこうしん)」は、WBCの日本優勝を“先に祝う”「優勝懇願キャンペーン」を2026年5月8日(金)まで展開しています。
同キャンペーンは、鮨15品コースを予約した来店客に、利き酒師厳選の日本酒を1杯提供するというもの。
スポーツイベントをテーマにした企画では、試合前に「応援しよう」という呼びかけや、勝利後の祝勝施策が一般的でしょう。そのなかで、結果が出る前から祝杯をあげようという本キャンペーンは、文脈のずらしによる遊び心が光っています。
また、キャンペーン期間がゴールデンウィーク後まで長く設定されている点も特徴です。WBCをフックに初来店を促し、その盛り上がりを大型連休といった需要が高まる時期までつなげる狙いがうかがえます。
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3. 地域のみんなで応援! 「お〜いお茶」がパブリックビューイングイベントを開催

株式会社伊藤園は、WBCのグローバルパートナーとしてNetflixと連携し、全国9ヵ所の商業施設で「『お〜いお茶』と一緒に観戦しよう。パブリックビューイング」を開催しています。
Netflixのライブ配信を大型スクリーンに投影し、球場に行けない人や自宅での視聴が難しい人でも試合を楽しめる場を用意しました。
観戦のお供に、大谷翔平選手がグローバルアンバサダーを務める「お〜いお茶」を配布。特製ハリセンも用意し、地域の来場者が一体となって応援できる雰囲気づくりを後押しします。
買い物客や家族連れなど、観戦目的ではない来場者も参加しやすい環境をつくり、一体感を味わえる観戦体験を生み出しています。
こうした誰でも参加できる場づくりは、「お〜いお茶」の親しみやすいブランドイメージとも相性が良く、ブランド体験としてもプラスに働く設計です。
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4. 野球ファンの聖地「ベースマン」 渋谷にポップアップストアを出店

野球専門店「ベースマン」は、2026年2月25日(水)から3月10日(火)まで、期間限定ポップアップストア「BASEBALL AREA」を渋谷モディで展開しました。
野球ファンの聖地として知られる同店が、大会気運が高まるタイミングで渋谷の街に登場。WBC侍ジャパンチームの公式レプリカユニフォームや応援グッズの販売に加え、実際に使用したバットやグラブ(レプリカ含む)の展示、フォトスポットも用意し、SNSでの投稿を促す仕掛けを取り入れました。
同店は飯田橋本店のほか、柏・大宮・立川に店舗を構えています。ポップアップを、インバウンドを含む幅広い来館者が行き交う渋谷で開催することで、偶発的にグッズや展示に触れられる機会が生まれ、既存店舗とは異なる層への認知接点を広げています。
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5. プロ野球選手とエンジニアの成長を重ねたIHIの新CM「二人の未来実現者」

WBCのスポンサーシップ契約を結んだ株式会社IHIは、新企業CMシリーズ「二人の未来実現者」をTVやNetflix、球場ビジョンなどで公開しています。
物語は、「あの頃、あいつはボールを投げていて。」「あいつは空を見ていた。」という互いの記憶を語るモノローグからスタート。少年時代の分岐点を象徴するこの言葉が、その後に続くふたりの歩みを静かに導きます。
試合での挫折を力に変えてプロ入りを果たす投手と、模試の判定に葛藤しながらも空への情熱を貫き、エンジニアとしてIHIへ進む青年。異なる世界にいても、努力を積み重ねて未来を形にする姿勢には共通点があることを対比で描いています。
野球が生む熱量やチームで未来をつくっていく価値を、自社のものづくりと重ね合わせた新CM。WBC文脈を生かしつつ、企業ブランドの核をまっすぐに伝える内容となっています。
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6. 見る楽しさを、つながる喜びに オンラインコミュニティ「BASEBALL FUN・FAN PARK」

スポーツビジネスの総合マネジメントを手がける株式会社MPandCと、オンラインファンコミュニティを運営するクオン株式会社は、野球の楽しみ方を広げるオンラインコミュニティ「BASEBALL FUN・FAN PARK」を開設しました。
野球にまつわる思い出やアイデアを気軽に共有できる無料の参加型スペースで、日常の延長線上で立ち寄れる“公園のようにひらかれた野球場”をコンセプトにしています。
背景には、国際大会やプロリーグが盛り上がりを見せる一方で、遊びの多様化や遊び場の減少などにより、子どもが野球に触れる機会が十分とはいえない現状があるとのこと。
MPandCには「かつてはプレーしていたが、いまは観戦が中心になった」といった声も寄せられており、観る楽しさを語り合いや体験へと発展させる交流の場が必要だと考えるようになったそうです。
本コミュニティは、既存のファンだけでなく、かつて野球に親しんでいた人や観戦が中心の層など、多様な参加者が自由に交流できる点が特徴です。オンライン上で野球への関心を対話として育て、そこから体験へと広げていく新しいアプローチで、野球文化の裾野を広げます。
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7. 侍ジャパン新ユニフォームのテーマは「正銘」 ミズノが大会限定デザインを発表

侍ジャパンのオフィシャルユニフォームパートナーであるミズノ株式会社は、「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC™」の新ユニフォームを製作しました。
今回のテーマは「正銘」。日本野球の伝統を受け継ぎ、次世代へとつなぐ存在である侍ジャパンにふさわしい“正真正銘の本物だけがまとうもの”という意味が込められています。
2025年11月に東京ドームで開催した「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本 vs 韓国」で着用したモデルをベースに、連覇への決意を象徴するゴールドのラインを襟元と袖に加えたデザインです。
ツインストライプが効いたホームモデルでは、1本はこれまで受け継いできた伝統と誇り、もう1本は次世代へ託す未来を表現し、世代を超えて紡がれる日本野球の姿を表現しました。
侍ジャパンの活躍を支えるプロダクトを通じて、ミズノが長年培ってきたものづくりの姿勢を改めて示す機会にもなっています。
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8. WBC初の公式サントラ配信 多言語楽曲で大会の世界観を表現

ユニバーサル ミュージック合同会社は、WBC史上初となる公式サウンドトラック『2026 World Baseball Classic』を配信開始しました。全3曲構成で、国や言語を横断する大会の世界観を音楽面から体現する試みです。
プロデュースを手がけたのは、グラミー賞受賞歴を持ち、ビルボードの「プロデューサー・チャート」で通算100週1位を記録したタイニー(Tainy)氏。
ベッキー・G(Becky G)、TOMORROW X TOGETHERのヨンジュン(YEONJUN)、マイク・タワーズ(Myke Towers)、藤井 風、ヤング・ミコ(Young Miko)といった世界各国のアーティストを迎え、日本語・韓国語・英語・スペイン語が混ざり合う多言語サウンドトラックを制作しました。
スポーツと音楽を掛け合わせることで大会の盛り上がりを後押しし、国や地域を超えたファンの一体感を高める今回の取り組みは、グローバルイベントならではのエンゲージメント創出につながっています。
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9. SmartNewsが特設枠を開設 大会情報を集約した「スポーツ/WBCチャンネル」

ニュースアプリ「SmartNews」は、大会に関する情報を1ヵ所に集約した「スポーツ/WBCチャンネル」を開設しました。
次戦の予定や試合中の進行状況、各メディアによる最新ニュースなどをスムーズに追える特設チャンネルです。複数の記事を1つに要約して提示するスマートニュースAIまとめも盛り込み、アプリ内の回遊を自然に促します。
さらに、1球ごとの詳細データを即時に更新する機能を備え、ライブ視聴が難しい人でも試合の流れを細やかに把握できる構成です。観戦の補完として機能し、アプリへの愛着形成にもつながりそうです。
同アプリはこれまでも、プロ野球12球団のほか、JリーグやBリーグの専用チャンネルを展開し、スポーツカテゴリの拡充を進めてきました。
今回のチャンネル開設も、ニュースアプリならではの導線を生かした観戦体験の拡張で、「スポーツのチェックはスマニュー」という意識づけにも寄与しそうです。
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10. パワプロ最新作にWBC特別シナリオ 歴代代表の登場で過去ファンにもアピール

株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、パワプロシリーズ最新作『パワフルプロ野球2026-2027』を2026年6月11日(木)に発売します。
今作では、シリーズでも人気の高い「サクセス」や「対決!レジェンドバトル」に、WBCをテーマにした特別シナリオを搭載。WBC開幕に先駆けてパッケージ版の予約受付を開始し、大会への関心の高まりを購買行動へとつなげる狙いがうかがえます。
また、現役選手だけでなく歴代の日本代表選手を当時のユニフォーム姿で登場させるなど、ファン層に訴求する要素も取り入れています。かつてシリーズを遊んでいた大人世代に響き、再プレイのきっかけにもなりそうです。
大会の盛り上がりを商品への興味喚起につなげる、王道かつ効果的なタイミング戦略といえます。
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WBC商戦のPR・マーケティング施策10選まとめ
WBCのように日本中が盛り上がる注目度の高いイベントは、企業にとってブランドの魅力を改めて伝えられる貴重な機会です。
今回の事例にも、それぞれが自社の強みを生かしながら、観戦需要や大会への期待感をブランド体験や購買行動へつなげる工夫が随所に見られました。
生活者がスポーツに向ける視線は一過性になりがちですが、その瞬間を丁寧にすくい上げ、継続的なブランド接点へと転換できるかどうかが、これからの施策の鍵になりそうです。
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