商品が出ない自販機で、誰かが救われる「GIVEマシン」日本上陸

ボタンを押しても、商品は出てきません。その代わりに、選んだアイテムが世界の困窮者に届けられる……そんな自動販売機があるそうです。その名前は「GIVEマシン/Giving Machine」。2017年に米国で誕生し、現在は21カ国・126都市で展開される体験型チャリティーが、2025年ついに日本に上陸しました。

GIVEマシンの仕組みはシンプル。見た目は赤い自販機ですが、並んでいるのは飲料やスナックではなく、寄付アイテムの写真です。タッチパネルから選ぶのは、食料・衛生キット・学用品、さらには鶏やヤギといった家畜(!)など。決済を終えると、選んだ商品が取り出せる代わりに、カードが落ちる演出が施されるといいます。

この取り組みは、末日聖徒イエス・キリスト教会(LDS Church)がホリデーシーズンに実施する「Light the World」キャンペーンの一環として始めました。

寄付を「選ぶ楽しさ」「贈るワクワク」に変えるのが特徴だというこの自販機。集まった寄付金の100%が支援団体に渡り、運営費はすべて同教会が負担します。募金箱で寄付を募らず、自販機を用いた理由は、寄付文化をもっと身近に、楽しくするため。2017年に米国ソルトレークシティで始まったこの取り組みは大きな反響を呼び、初年度から多くの人々が参加しました。その後規模を拡大し続け、2024年には累計寄付額が約5,000万ドル(約70億円)に達したそうです。

日本では、宗教色への懸念から導入に時間を要しましたが「布教ではなく純粋な社会貢献」という姿勢を強調し、2025年11月に実現しました。野菜の種子、(難民向け)食糧支援や、学校給食のない夏休み時期に困窮家庭に素麺を寄贈するなどの寄付アイテムがラインアップしているようです。

設置場所は東京都千代田区の大手町タワー「OOTEMORI」地下2階、期間は2025年11月24日(月)から12月25日(木)まで。期間中は、サンタクロースの来場や、チャリティーイベントが予定され、SNS映えするビジュアルも相まって、寄付文化を広げる新しいきっかけになるかもしれません。

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