パッケージが生む、出会いと魅力の交差点へ 長崎県波佐見町に「そとがわとなかみ」オープン
長崎県波佐見町のパッケージの企画・製造を手がける総合メーカー岩㟢紙器は、2025年9月19日(金)に複合施設「そとがわとなかみ」をオープンしました。
積み上げられた貼り箱をイメージした特徴的な建物には、オリジナル商品をはじめとしたショップと、これまで岩㟢紙器が制作してきたパッケージのショールーム、ギャラリースペース、コワーキングスペースを兼ねたカフェが揃い、パッケージの新しい可能性に出会うことができる、ものづくりと人々の新しい交流拠点となっています。
これまで岩㟢紙器が体現してきた、贈る人も贈られる人も笑顔になれるパッケージづくり。商品の魅力や、気持ちの橋渡しとなる「パッケージ」には、目には見えないたくさんの思いと技術が詰まっていることを伝えてくれます。
そんな贈り物ができるまでのそとがわ(完成品)となかみ(思いや背景)、それぞれのストーリーを知ることで、新しいアイデアや楽しみ、人との出会いが生まれることが想定されています。
1960年(昭和35年)の創業以来、貼り箱製造を中心に地元の発展とともに歩んできた岩㟢紙器だからこそできる、パッケージの新しい価値と可能性を提案するとともに、波佐見町の豊かな資源を生かしながら、地域に新たな機能と導線を生み出し、産業観光とまちづくりへの貢献を目指した試みです。
Shop & BOX LABは、おみやげ探しに心躍るコンセプトショップ。岩㟢紙器オリジナル製品に加え、岩㟢紙器がパッケージを手掛けたさまざまな商品をセレクトしています。BOX LABでは、好きな箱型に好きな紙・パーツを選んでオリジナルの貼箱を作ることができます。機械の動きや音、職人の手さばきを目の前で楽しめるのも特徴です。
新たな表現と交流の場となるギャラリースペースでは、国内外で活躍するさまざまなアーティストの展示や、各メーカーのPOP UPなどを企画・開催できます。
9月19日(金)から11月3日(月)までは、企画展「NONFICTION展 〜岩㟢紙器とデジマグラフ これまでの仕事〜」が開催されます。こちらは、本施設のグラフィックデザインを担当したブランディングデザイン事務所「DEJIMAGRAPH Inc.」による展示です。
全国の企業から依頼が集まるDEJIMAGRAPH Inc.は、岩㟢紙器とも長く協業してきたといいます。これまでの協業で生まれたパッケージデザインワークを中心に、完成までのエピソード、今回の展示のために制作したポスターなどを展示します。
なかみcafé by JUNE COFFEEは、テラスを設けた2階にある長崎の大人気ブーランジェリーJUNE COFFEE監修のカフェ。これまで作ってきた貼箱のアーカイブとマテリアルサンプルが並ぶショールームの一画で、アイデアを引き出しながらゆっくり過ごせるコワーキング・ミーティングスペースとしても使用可能です。
さらに、隣接する工場では、よりパッケージや紙の魅力を感じることができるファクトリーツアーを平日限定の予約制で開催。実際の製造現場を見学することで、新しいアイデアや楽しみを発見してもらえる機会を創出しています。
波佐見焼・有田焼といった焼きものの箱屋さんとして創業された岩㟢紙器。そこから焼きものの生産量が大きく落ち込んだ時期を機に、さまざまな業界の商品パッケージを手掛けるようになったのだといいます。長崎県波佐見町にありつつも複雑なパッケージ作りを厭わない独自路線で、今では全国から多くの取引先があるのだとか。
そんな岩㟢紙器のブランドとしての魅力をさまざまな形で発信する拠点として、複合施設「そとがわとなかみ」がオープン。一般の人々にパッケージの魅力を知ってもらう機会を提供するほか、パッケージの新しい価値や可能性を模索する場所としても機能するところがポイントです。ここから新たな発想のパッケージや商品展開が誕生するのが楽しみです。
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