多摩美と二子玉川ライズが連携・産学協働アートシティーPR「タマリバーズ」

多摩美術大学と二子玉川ライズによる地域連携アートプロジェクト「タマリバーズ」が、2025年10月11日(土)・12日(日)の2日間にわたり開催されます。会場は二子玉川ライズ ガレリア(東京都世田谷区)で、今年で14回目の実施となります。

タマリバーズは二子玉川ライズ開業イベント(2011年)に、多摩美術大学の学生がパフォーマーとして参加したことをきっかけに始まった取り組み。以降、毎年継続的に開催されており、地域と美術大学が協働するアートプロジェクトとして定着しています。企画・演出・美術・広報まで学生主体で進められており、2016年度からは大学のPBL(Project-Based Learning)科目として位置づけられたそうです。

2025年の演目は広場演劇『はいしゃっく』。ミュージカルと歌舞伎の演出手法を融合させたといい、「記憶」をテーマにした作品だといいます。物語は、禁域に迷い込んだ子どもたちが、思い出の化身のような妖怪と出会うという設定で、学生たちが脚本から舞台美術までを手がけます。

「はいしゃっく」という言葉は、「ハイジャック」と「拝借」の中間の意味として設定されており、使われた道具や素材に新たな意味を加えて返すという制作手法を表します。衣裳や小道具には、学生の身近な場所から集めた素材を活用するそうです。

演劇上演のほかにも、学生によるアート作品のチャリティー販売や、地域の保育園児との共同制作企画など、サブイベントが複数予定されています。フェイスペイントや紙芝居、提灯づくりなど、来場者が参加できる企画も多く、地域とのつながりを意識した構成となっています。

前回開催「タマリバーズvol.13」(2024年)の様子

こうした取り組みは、単なるイベントにとどまりません。美術大学を擁する地域だとして、住民が街に誇りや愛着を持つ……。そして、学生と住民が協働して作品をつくり上げるプロセスそのものが、都市への関心や参加意識を育てる機会となりえます。継続的に実施されることで、シビックプライドの醸成のみならず、維持装置として機能するシティーPR事例です。

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