癒しの動画が猫を救う――大丸梅田店が実施する“観て支援”のチャリティー施策
8月8日の「世界ねこの日」に合わせて、大丸梅田店はオンラインイベント「ねことしあわせDAYS」を開催。期間は2025年8月1日(金)から8月15日(金)まで。NPO法人CATS WELCAREと連携し、チャリティー動画の公開と猫モチーフの商品を扱うオンラインストアの展開を通じて、保護猫への関心を広げています。
観るだけで支援になるチャリティ動画の仕掛け
本イベントの大きな特徴は、視聴するだけで支援につながるチャリティ動画の存在です。動画では、CATS WELCAREが設立した保護ねこ施設「ホーリーハウス」の様子や、保護活動に込めた思いを紹介しています。
「ホーリーハウス」は古民家を改装した温かな空間で、保護猫たちが安心して過ごせる環境を整えている場所。動画の視聴1回につき10円がCATS WELCAREに寄付される仕組みで、誰でも気軽に支援へ参加できます。
商品購入が支援につながるオンラインストア
イベント期間中は「ねことしあわせSHOP」も開設。猫をモチーフにしたスイーツや雑貨、アート作品などを取り扱い、売上の一部が寄付されます。
猫好きにとって魅力的なアイテムを楽しみながら、自然に支援に参加できる点が特徴的。購買を通じた支援のあり方を提示しています。
保護猫支援の現状と課題
CATS WELCAREは、これまでに300匹以上の猫を新しい家庭につなげてきました。しかし、保護の依頼は年々増加しています。
保護猫や保護猫カフェといった言葉の認知は進んでいる一方で、依然として猫好きだけが訪れる場所という印象が残っています。こうした現状を変えるため、CATS WELCAREは2025年4月にホーリーハウスを開設しました。
1階は自然派の和カフェ、2階は保護猫とふれあえるスペースとなっており、猫好き以外の人も気軽に訪れられる施設に。保護猫をより身近に感じてもらうための取り組みが進められています。
百貨店が担う発信の役割
このイベントを支えるのは、大規模商業施設である大丸梅田店の発信力。百貨店が主催することで、猫好きに限らず幅広い層への認知拡大が可能になります。
また、オンライン中心の展開であるため、来店が難しい方でも気軽に参加できます。企業のCSR活動として、顧客基盤と発信力を活かした好例です。
日常に溶け込む社会貢献の形
ねことしあわせDAYSは、猫を愛する人だけでなく、これまで保護猫に関心を持つ機会がなかった人にも支援のきっかけを届ける取り組み。動画を観る、商品を購入するといった行動がそのまま支援につながることにより、参加者自身の意識変化も期待されます。
本イベントは、日常の延長にある行動で社会課題へ関与できる新しい支援の形を示す施策。企業のCSRとしても、社会貢献と発信力を結びつける実践的な取り組みとして注目の事例といえるでしょう。
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