カンヌでグランプリを獲った企業がつくる、香りのする商品カタログ
カンヌライオンズ2025のGood部門・Sustainable Development Goals Lionsで見事グランプリを獲得したばかりのブラジルの化粧品会社Naturaが、女性におけるアルツハイマー病やパーキンソン病の初期症状への危機意識を高めることを目的とした啓蒙施策を公開しました。同社のビジネスとは直接的に関係があるわけではなく、純粋に警鐘を鳴らしたいという意向が伺えるまっすぐな事例です。
“The Scent Mag(香りのマガジン)”というタイトルが付けられたのは、Naturaが定期的に発行している自社カタログ。その一部のページで、実際に販売している香水の香りだけでなく、ベーコンやチーズをはじめとした日常的な食品の香りをまとわせたのです。
嗅覚の衰えはアルツハイマー病やパーキンソン病の初期症状のひとつだと言われており、患者全体で見ると約70%が女性であるというデータもあります。この2点に着目し、自社カタログというアウトプットで両者を接着させようと試みたのです。
Naturaのカタログはブラジル国内でもトップレベルの発行部数を誇る超有名な印刷媒体……その媒体を資産とし、ある種の社会問題でもあるアルツハイマー病とパーキンソン病の啓蒙に活用するという前のめりな姿勢がとにかく印象的な事例でした。
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